四谷の「鈴傳」という店は、まずその外観が良かった。
古めかしくも品のある、酒造メーカーの重厚な看板が居並ぶ様子が壮観だった。
照明に照らされた金文字が、威厳さえ漂わせていた。
看板は、翌日の昼間に改めて眺めにいった。
それくらい惹かれた。
こちらは酒屋に併設された立ち飲み屋さん。
酒を小売するスペースの片隅で飲むのではないから角打ちとは言えないが、まぁそれはいい。
そんなことより、賑やかでいて風情のある立ち飲みだった。
厨房を囲むカウンターが立ち飲みのメインで、そこの人口密度は高い。
立ち飲みテーブルもあり、その空間は空いているが俺は独り客なので利用するのは気が引けた。
そんなわけでカウンター周りの空間に潜り込んだ。
日本酒を一杯、自分メモによると「〆張鶴」だったな、420円。
味気ないコップで酒を出されるのが、逆に風情があるって気持ちは共感いただけるだろうか。
なんつーか、飾り気のなさが心地よいって気持ち。
酒のアテはいろいろある。
角打ちだと乾き物だけというのが多いが、こちらは煮物や揚げ物など豊富。
刺身の三点盛り450円ってのが今日のオススメみただったので、それを。
立ち飲みに適した、多すぎない量なのがいいね。
酒をもう一杯、自分メモによると富山の「満寿泉」400円、水みたいにスルっと飲めるが美味しかった。
賑やかに混んでるから、ゆったりパーソナルスペースを確保できなかったが、こちらの客は立ち飲み慣れしているようで互いに狭い空間を譲り合って、意外に快適だった。
ただ、喫煙可の店なのだが隣との距離がすごく近いから遠慮しちゃうね。
風情があって日本酒の品揃えが良くて、素敵な立ち飲みだった。
↓「食べログ」での店舗情報
鈴傳 四ツ谷 (日本酒バー / 四ツ谷駅、四谷三丁目駅、麹町駅)