おじさんおばさん猫さん「海吉」東京都荒川区南千住

更新をサボっていた時期の積み残し……この店に行ったのは2018年11月下旬。

南千住へ行ってみた、初めて。
三ノ輪っつーか日本堤で『あしたのジョー像』を拝んでから、歩いて南千住駅の辺りへ行ってみた。

かつて“山谷”であった界隈には、昼から飲める酒場がたくさんあると期待していた。
南千住駅の周辺にも飲める店がいっぱいあると想像してたが、実際には飲めそうな店が見当たらず、けっこう途方にくれることとなった。

海吉

駅の西側、南千住仲通りへ入ってみると、ようやく飲めそうな店が目に止まった。
パッと見て、やってるのかどうか不安に感じた「海吉」という店。

海吉

屋号は“かいよし”と読むんだね。
路上の看板には『料理とお酒の店』とあるが、入り口ドアには『お酒と料理の店』……どっちなんだ、いやどっちでもいいか……さらに『南千住支店』とあるが本店がどこかにあるのか……まぁいいや。
それより暖簾が店内におさまっているから開店前かな、でも営業中の札がかかっているしなぁ、と引き戸をガラガラと開けて店内を窺ってみた。

海吉

カウンターの奥で、おばさんが迎えてくれた。
女将、というより“おばさん”という感じ。
ともあれ、飲める店に辿り着けたわけだ。

海吉

とにかくビールを。
俺の嫌いな銘柄のものだったが、とにかくビールが飲みたかった、だいぶ歩いてきた後だったので。
土曜の午前中、先客はなし。
店内は片付いてなく雑然とした印象で、これは開店間もなくて準備が整ってないのかなと思われたが、いつもこのくらい雑然とした店なのかもという気もした。

海吉

子持ち昆布と茹でた枝豆を和えたものが突き出しとして出されたが、おでんを注文してみた。
せっかく東京に来てるから、ちくわぶをお願いしてみた。
味が染みて柔らかく、ちくわぶ美味しいじゃんと思った。

海吉

おばさんだけでなく、店には大将、というか“おじさん”もいた。
基本、おじさんは客席に座ったままだが、見知らぬ一見客である俺にいろいろ話しかけてくれて、接客担当なのかな。
おばさん、おじさんとも気さくで、なんか親戚の家にメシ食いに来てるみたいなホスピタリティを感じた。
そして、俺を迎えてくれたのは人間だけではなかった。
猫。
写真に写ってくれて、ありがとう猫さん。
俺は猫が好きなので嬉しい。

「海吉」は、おじさんおばさん猫さんがもてなしてくれる店だった。

「海吉」荒川区南千住5-34-3