東のほうに行く機会がなかなか少ないのだが、東区名島に角打ちできる酒屋があるという情報を以前から拾っていて、いつか行きたいと思っていた。
ようやく機会を得て西鉄貝塚線名島駅。
近くに「だるまや酒店」という店があるはずだ。
あった、駅から国道に出たらすぐ、あれに違いないという建物が見えた。
これはかなり味わい深い外観だなぁ。
普通に酒屋らしいサッシの引き戸があって、よく見ると建て増したような部分に提灯が出ていて、どうやら小売りスペースと角打ちエリアで別々の入り口から入るようだ。
いい感じに雑然として角打ちエリアは、手狭な立ち飲み屋の風情だ。
やたら張り紙だらけなのも、好きな光景。
駄菓子みたいなオツマミが並んでいて、その容器の上には6Pチーズの空き箱が乗せてある。
それを皿替わりに使うというシステムだと、あとで判った。
面白いね。
常連客で賑わっており、10人は立てないなというカウンターはいっぱいで、隅っこになんとかスペースを得た。
だいぶ歳を召された大将に、瓶ビールはあるか尋ねるとキリンラガーとジョッキを出してくれた。
角打ちできる酒屋では禁煙であることが珍しくないが、ここは有り難いことにタバコが喫える。
店内で繋がってはいるが一応は小売りスペースと隔てられているので喫煙可なんだろう。
俺が立っていたのは小売りスペースに近い側の隅っこで、売り場へ繋がる狭い間口から、昔の個人商店然とした店内の様子が伺える。
常連のオッチャンオバチャンたちが、なにか揚げ物を酒のアテにしているので、俺もひとつ。
メンチカツだな、あからさまに総菜屋さんだかスーパーで買ってきたというものだが、それもいい。
ご近所に昔から住んでるって人たちが集う、憩いの場という空気がある。
こういっちゃなんだが、地域のお年寄りの集会所って雰囲気がある。
なんだか和む。
常連さんと大将との会話に乗っかって、この辺りの角打ちできる酒屋の情報を聞いた。
ピザを出している、以前は角打ちできる酒屋だった店があるそうだ。
それと、ここから歩いて行ける距離に、角打ちできる酒屋があるそうだ。
量り売りのポン酒はあるか訊く、あるよと。
確か「天吹酒造」の酒だったかな、升とコップで出してくれた。
このコップが、うまく写真を撮れなかったので読みづらいと思うが“香椎小売酒販組合”とプリントしてあってね、これ欲しいなぁと思ってしまったね。
この辺、名島も香椎の一帯というくくりなのかね?
物静かな大将、にぎやかな常連さんたちと言葉を交わしつつ、和やかに飲めた。
ポン酒をおかわりしたな。
ちょっと正調角打ちとは違い立ち飲み屋の調子ではあるが、好きだなこの店。
↓「食べログ」での店舗情報