尼崎で酒を飲んでいると、そこが兵庫県であるという意識は薄い。
大阪市の北の辺りからは電車ですぐだから、尼崎は大阪だぜと言うつもりはないが、他県という意識は薄い。
でも時折“あっ兵庫県だな”と我に帰ることがあって、じゃあ兵庫県らしい何かを、と思ったりする。
そんな流れで、西宮まで移動して、これぞ兵庫県なんだろうと思うものを食いに行ってみた。
ラーメン屋さん、「もっこす 今津店」。
この「もっこす」については、以前からTwitter(なにがXだよこの野郎)で目にしていた。
まぁ気にはなっていたが、ググっても大阪市内には展開してないようで、兵庫県のローカル展開かと。
だったら兵庫県に足を伸ばした際に、気が向けば立ち寄ることもあるかもしれないと思っていた。
だが、俺が何処かへ出かけるのって基本的に酒を飲むとかが目的だからラーメンを食うという機会はなく。
というわけで、酔った勢いで初めての「もっこす」。
たぶん存在を知ってから、何年越しか、で。
メニュー構成が、すごくシンプルだな、これだけかよ、ぐらいに。
それはそれとして、高くないか。
もっとも安いラーメンは「中華そば」税込950円也、だ。
いやいやいや、これでも俺は最近の創作系ラーメンとかが1,000円オーバーというのにも慣れたつもりだったが。
創作系魚介白湯なんちゃらであれば、そりゃ1,000円オーバーだよね、と認識を改めてつつあった。
でも、この「もっこす」は、そこまで手間暇とか創意工夫が感じられるようには思えなかった。
いや、ラーメンじゃん、それにしては高っけぇーな、と思った。
これが中華そば。
パッと見、えらい肉が多いな、あとネギも多い。
スープは、けっこう醤油色だ、だが麺は博多のラーメンっぽく細めだね、醤油豚骨というやつか。
おいしくいただきました。
おいしくいただいた、んだよ。
でも九州育ちとしては、やっぱ“高っけぇーな”とは思わざるをえない。
もっと肉を減らしてネギを減らして、500円に近い値段にしてくれねぇかなと思ったのは否めない。
俺は福岡県で暮らしている頃、ラーメンのごたっとに500円以上は払えんやろもん、と思っていた。
でも、ここは兵庫県だ。
ここに書いたようなことを、食ってすぐTwitter(なにがXだよこの野郎)でつぶやいた。
すると、ぜんぜんフォローとかしてない人たちからいくつかリプライがっあった。
それはほとんど肯定的というか、「もっこす」初心者の俺へのフォローのようなものだった。
いやまぁ、俺らこれが昔から好きでさ、とか。
デフォルトで実質チャーシュー麺ってことで、値段はそう思ってもろて、とか。
なるほど、これは愛されているんだ、というのはすごく判った。
たぶんこれは、これこそが、兵庫県のソウルフードなんだな。
このラーメンがうまかったかどうかとは別に、兵庫県民の「もっこす」への愛を感じた。
この店に立ち寄ったのは2024年04月19日
↓「食べログ」での店舗情報
もっこす 今津店 (ラーメン / 今津駅(阪急)、今津駅(阪神)、阪神国道駅)