阪神本線尼崎センタープール前のプールとは、水泳のためのプールではなく「BOAT RACE 尼崎」である。
すなわち競艇場なわけで、そういう公営ギャンブルをやってるところの近くには良い飲み屋がある。
まぁ定説ではなく、経験則で、そう感じている。
赤くて目立つ「立呑み処 中島南店」。
パッと見、自販機だらけで店内で飲めそうな雰囲気がないが、酒場っぽい暖簾があるので飲めるんだろう。
もっとも事前にGoogle Mapsの情報で“飲める”ことは確認済みだが。
ところでGoogle Mapsで飲める酒屋、いわゆる角打ちできる酒屋を探すとき気をつけるべきことがある。
酒屋としての営業は朝からだが、店内または併設の立ち飲みで飲めるのは夕方からということが、よくある。
多くの場合、Google Mapsに記載してある営業時間は酒屋としてのもので、その点が要注意なのだ。
こちら「立呑み処 中島南店」は、間違いなく午前中から飲める。
平日の11時台に立ち寄ったが、先客はなかった。
たぶんレースが催されている日は、この時間から賑わうんだと思う。
店内はけっこう広く、簡易な作りのテーブルが良いね。
舟券を買うためのシート、公営ギャンブル独特の鉛筆（と言っていいのか）が用意されているのも良い。
まずビール、キリンラガーやサッポロラガーより飲む機会が少なめだが、好きだよサッポロ黒ラベル瓶。
灰皿もバッチリあるよ。
舟券を買うシートと一緒に駄菓子などが陳列されているが、他にも酒のアテは潤沢にある。
お造りなどがネタケースに並び、それとは別に注文後にちょっと手を加えてくれる一品も。
これ、う巻きがダシに浸ってるやつ。
最初、作り置きの厚焼き玉子だろうと思い“これください”とお願いした。
レンチンしてくれるだろうぐらいに思っていたが、予想外の姿で現れたのだった。
これが、めっちゃ美味しくてね、よし、どんどん飲み食いしようという気持ちに傾れ込んだよ。
この店は日本酒に注力してるっぽく、日本酒用の冷蔵ケースも設置されていた。
そして“呑み比べ”というのもあり、何を飲むか真剣に考えずに済むこともあり、それをお願いした。
福岡の酒、喜多屋から3種、特別純米と純米吟醸、しぼりたて生酒蒼田。
それぞれプラカップに60mlだが、これで600円だから安いじゃん。
日本酒となれば、お造り、カンパチぶりぶり。
店主によると朝から大阪市中央卸売市場まで行って入手しているとのこと。
立派なお造りがあれば60ml×3はすぐになくなるから、どれも美味しかったが蒼田を単独でオーダー。
俺は福岡に10数年住んでて、その懐かしさもあり喜多屋ばかり飲もうかとも思ってが。
兵庫県に飲みに来ていてそれもどうかな、と思ったので兵庫の酒を一杯。
西山酒造場というところの「初手思慕里」というのをいただいた。
うまかった。
この店は、良いな。
昼から飲めるしタバコ喫えるし、アテが凝ってて日本酒も豊富だ。
加えて店主もウェルカムなホスピタリティに溢れていて、初見でも居心地がよく酒が進む。
理想的な立ち飲み屋のひとつだなと思う。
この店に立ち寄ったのは2024年04月19日
↓「食べログ」での店舗情報
中島南店 （立ち飲み / 尼崎センタープール前駅、武庫川駅）