すごく良い店だなという嬉しさがある立ち飲み「足立酒店総本店」西成区動物園前駅そば

<追記:2020年02月27日>
新世界東映で映画を観たあと、久しぶりに「足立酒店総本店」。
いや、ほんと久しぶり。

足立酒店総本店

かれこれ5年ぶりなんだわ、驚いちゃうね時の流れに。

足立酒店総本店足立酒店総本店

ビールを、と注文したらアサヒが来ちゃった。
しまったキリンってちゃんと言わなきゃだった。

それにしても5年前と変わらず盛況で、なんだか嬉しい。
気に入った店がずっと繁盛してる姿って嬉しいもんだ。

足立酒店総本店足立酒店総本店

まぐろ、日本酒。

足立酒店総本店

玉子焼き。

やっぱ良い酒場。

<初回投稿;2015年07月01日>
大阪で立ち飲み。
新今宮からも近いが地下鉄動物園前駅の出口からすぐのところにある「足立酒店総本店」。

足立酒店総本店:外観

わりと大きな通りに面しているが、店はひっそりと佇んでいる。
古びていて目立たないから、通り過ぎそうになったよ。

足立酒店総本店足立酒店総本店

なかなか歴史を感じさせる店構えで、暖簾で店内の様子が伺えないから入りにくいと感じるかもしれない。
でもなんだか、庶民的な雰囲気がじんわり醸し出されているから、そう敷居は高くないとも思うよ。

店内は蛍光灯の照明で明け透けに明るく、また店先の間口の狭さから予想するより広い。
右手にカウンター、左手にはテーブル席もあるがどちらも立ち、奥への広さもけっこうあるね。

足立酒店総本店足立酒店総本店

カウンター廻りはとてもゴチャゴチャしていて、ネタケースの中やカウンター上に惣菜などが並び、奥にはメニュー短冊がたくさん貼ってある。
このゴチャゴチャ感が、楽しい。

足立酒店総本店

さぁ楽しい気分で、まずはビールだ。
キリンラガー瓶があって嬉しい。
大瓶420円、納得の立ち飲み価格、だいぶ天満価格に近くて満足度高い。

アテに、さばのきずしを、大阪に来てるしね。

足立酒店総本店

だいぶハードに酢に漬かった身の白くなった鯖だが、こういうのだよな立ち飲みのアテってのはという妙な嬉しさ。
きずし270円、これまた納得の立ち飲み価格だね。
なにもつけずとも味はしっかりあるが、ワサビと醤油にチョンとつけて食った。

ところでカウンター上には、たくさんの調味料が並んでいる。

足立酒店総本店

いや、そんなに要らんだろってほどに調味料が並んでいて可笑しくなる。
可笑しいと同時に、好きなように味付けて食ってねという気持ちも感じる。

こちらの大将は、ものすごく愛想の良いオジイサンだ。
とても腰が低く、客に気を遣い、なんかもう接客業の鑑のような人。
あまりに丁寧なんで恐縮しちゃうくらいだが、馬鹿丁寧というのとはまったく違う、来てくれて有り難うさんという気持ちが伝わってきて、すごく嬉しくなる。

そういう大将だからか、西成って場所的にも店構え的にもディープな飲み屋ってことになると思うが、以外と若い男子が一人で飲みに来てたりする。
その若い男子もディープ酒場潜入みたいなノリではなく、まるで気負いなくフツーに酒を飲んでおり、ケータイの充電を遠慮なくお願いしてたりする。

なんだか、客がみんな自然体だ。

作為的な立ち飲み屋、似非角打ちには絶対に手に入れられない何かが、ここにはある。

客が増えて店内が少し暑くなったと、表の戸が開けられた。
もうすっかり陽が暮れていて、外の風が心地良い。

タバコを喫ったら、吸い殻は床に捨てることになっている。
俺は携帯灰皿を常備してるから床には捨てないが、なんだか大雑把でいいね。

大将と、たぶん息子さんとの二人で切り盛りしているようだ。
二人とも丁寧で明朗で、見知らぬ一見客の俺にも気さくに話しかけてくれる。
屋号に酒店とあるので角打ちなのかと、酒販もやってるのか訊くと、今はもうやってないとのこと。
つまりここは角打ちではなく立ち飲み屋ということになるな。

売りものっぽく紙パック酒が並んでいるけどね。
まぁ角打ちだろうと立ち飲み屋だろうと、どうでもいい。
素敵な飲み屋だ。

ハイボールを注文すると、レモンを入れるか訊かれたので入れてもらうと、どっぷり大きなレモンが。

足立酒店総本店

明らかに後から入れたに違いないレモンの容積でもって、ハイボールが溢れ出す。
大雑把で可笑しくなるが、こういうの好きだな。

飾らない風情があり、酒が安く、店の人はめっちゃええ人。
なんて素晴らしい飲み屋なんだという嬉しさがある店だ。
素晴らしい。
またきっと訪れたいなと思った。

↓「食べログ」での店舗情報

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