ポン酒好きなら行ってみるといいよ博多駅前1丁目「大久保酒店」で角打ち

博多駅前1丁目と言われると、駅前のいちばん栄えた辺りってな感じでイメージするかもしれないね県外の人は。
でも実際は、JR博多駅博多口を出て賑やかな通りを右に逸れていっちゃう感じの位置関係になる。

福岡市に住んでるコアな映画ファン(または違う趣味の人)なら知っているかもしれない映画館「駅前ロマン・パレス」から、もうちょい御笠川のほうへ行ったロケーションの「大久保酒店」へ立ち寄ってみた。

大久保酒店:外観

けっこう洒落た外観で、改装してからそう時間が経ってないんだろうなと思わせる。
だが屋号の下に記されているように、創業は大正元年という歴史のある酒屋なんだね。
道に面して大きなガラス面で店内の様子が窺えるから、入りやすいよね。

大久保酒店:店内大久保酒店:店内

入って左手に大皿料理が並ぶカウンターがあって、ああ此処は乾きものだけじゃなく料理したアテで飲める角打ちなんだと判る。
角打ちのために店舗の大部分の空間が使われていて、重ねたビールケースを足にした立ち飲みテーブルが並んでいる。

迎えてくれたのは、看板の屋号の下に四代目という表記があったから、おそらく四代目の若旦那。
フラっと現れた見知らぬオッサンである俺に、やや戸惑いが感じられた気がしないでもなかった。
角打ちスペースの広さからしてきっと、常連が集う店なんだろうと想像されるから、一見は珍しいのかな。

俺が立ち寄ったのはアバウト17時くらいで、飲めますかと若旦那に訊くと時計をチラっと見て“はい、どうぞ”と迎えられたので、おそらく角打ちは17時スタートかと思われる。

まず冷蔵ショーケースから黒ラベル350ml缶を取り出し、会計は後でとのことを確認して、飲む。
飲みながら、アテをどうしようか考える。

大久保酒店:料理大久保酒店:メニュー

用意されている大皿料理も良いが、壁にかかったホワイトボードのメニューを眺めると、まぁいろんなものがあるな。
角打ちってより立ち飲み屋みたいにアテが豊富だ。
ここに寄る前に博多駅のデイトスで飲んでいたので腹は減っておらず、軽くポテトサラダを注文。

さて、こちらはポン酒が充実していて、やはり立ち飲み屋ではなく酒屋の角打ちだという面目躍如という感じだ。
量り売りできるポン酒だけを書き連ねたホワイトボードもあり、じっくり眺めてみる。

大久保酒店:メニュー

福岡県と、東北の酒がラインナップされてるね。
うーんどれにしようかと迷い、若旦那にオススメを訊いてみて、「繁桝」を出してるメーカー(福岡県八女市)の「博多一本〆」をもらうことにした。
酒の提供され方に、ちょっとテンションあがった。

大久保酒店:酒

おわかりいただけるだろうか。
徳利っぽい形の、錫のちろりで出てきたのである。
ちろりって、だいたい口が広がっていると思うが、これはなんというかシェーカーみたいなシェイプである。
ま、形だけなら、そんなには珍しくないのかもしれないが。

大久保酒店:酒

おわかりいただけるだろうか。
こういう小ささ、である。
このサイズ感は、かわいくねーか?
俺はもうだいぶ歳くったオッサンなのだが、思わず“かぁ〜ぅわぁ〜いぃ〜いぃ〜!”と呟いてしまった。
心の中で。

ま、カワイイどうこうはさておき、ポン酒の提供の仕方に矜持があるんだなと感じて、さすが酒屋だな、と感じた。
通りから店内が見えて入りやすい設え、広い角打ちスペース、店内にはテレビと、お客さんを広く呼び込む姿勢を感じつつも、やはり“うちは酒屋だから”という部分は大事にしてるんだなとも感じて、嬉しくなった。

↓「食べログ」での店舗情報

大久保酒店立ち飲み居酒屋・バー / 祇園駅博多駅呉服町駅