箱崎の「業務スーパー」に買い物に行った際に、そういえばこの辺りに角打ちできる酒屋があるんじゃなかったっけと思い出した。
以前、角打ちできそうな県内の酒屋を、ネットで拾った断片情報をもとにリストアップしたことがある。
箱崎駅から歩いてすぐに、確かあったよな。
あった、「上滝酒店」。
駅から300m(GoogleMaps調べ)、「業務スーパー」から歩いてすぐ。
何時から開いてて何曜に休かといった情報は拾えてなかったのだが、土曜の16時台、営業中の模様。
こういう酒屋については基本的な店舗情報がネット上で得られないことが珍しくなく、行ってみたら廃業してたり業態を変えてたりすることも少なくないので、開いてて良かった。
店に入ると、既に何人ものオッチャンがいて盛況だった。
年季の入った角打ちカウンター前にたむろして、何かの話題で盛り上がっているようだった。
カウンターの端に立ち、キリンラガー缶を飲む。
お歳を召した女将さんに都度払いですかと訊くと、後でいいとのこと。
カウンターの向こうにレースのカーテンが下がっいて、その奥は住居なんだろうか。
しかし、オッチャンたちは、一様にカーテンの奥に視線を向けていた。
なんでだろ、と思ってそちらを覗いてみると、テレビが置いてあってケーブルテレビだかCSだかの競艇のレース中継が流れていた。
なるほど、競艇で盛り上がってたわけか。
角打ちカウンターは逆L字形で、そこそこの人数が立ち並べそうだったが、テレビが見えないサイドに立つ人はいなかった。
一方、店の奥にはテーブル席もあった。
そこでは、かなりキャリアの長い常連と思われるオッチャン数人が牢名主のように飲んだくれていた。
が、競艇がメインレースになったようでテレビを見てた客に声をかけられて、一斉にカウンターのほうへ移動した。
上の画像は移動のあと。
ここまで読んでもらうと、競艇クレイジーのオッチャンがたむろする無法の世界をイメージしちゃうかもしれないね。
でも意外と、オッチャンたちはフレンドリーだった。
店に足を踏み入れてまず、ここって角打ちできるんですねと手近なオッチャンに声をかけると、笑顔で応えてくれた。
他のオッチャンも軽く会釈をすると返してくれたし、タバコが喫えるか訊くと灰皿の置いてある場所を示してくれた。
なんというか、暗さがない。
ギャンブル狂いの飲んだくれの世界とは違う……そうだな駄菓子屋にたむろする子供がテレビマンガに熱中するかのように、酒を飲みながら競艇の中継を楽しんでたって感じだな。
ちなみに店内に獣がウロチョロしていた。
賑やかで、獣も嬉しかろう。
↓「食べログ」での店舗情報