たぶん10年ぶりくらいに京都四条の「京極スタンド」へ行ってみた

大阪へはちょくちょく行っているが、京都へ行くことはあまりない。
たぶん2006年のことだったと思うが「京極真珠」という映画の自主上映を観に行ったのが、もっとも直近の京都行きであり10年ほど前ってことになるね。

京都四条

京都というのは俺にとってアングラな街でありテント芝居や小劇場演劇、また「磔磔」や「拾得」をはじめとして個性的なライブハウスがある音楽の街という認識である。
歴史的建造物とか寺社仏閣とかには興味がないのである。
教養のない男です、生まれてきてすみません。

そしてまた、おばんざい、京野菜なんかも興味がないので、京都での飲み食いにもそんなに興味がなく。
だから京都へ行ってもバンドマンがやってる飲み屋とかにしか行ったことがない。
先斗町の店に行ってみるほどの金も品位もないしなぁ。

そんな俺が京都の街を昼間にブラブラしていて、その外観を一目見て“これは入ってみねば!”と心を動かされたのが「京極スタンド」だ。

スタンド:外観

なんというか、昭和だねとかレトロだねという表現は陳腐過ぎて使いたくない感じの、そこだけ時空間の因果律から逸脱しているような、そんな軽いショックを受けたことを今でも覚えている。
ロケーション的には観光客も多い賑やかだが少し地味なアーケード街の中にあり、「スタンド」だけが異彩を放っていたのであったよ。

そんな「スタンド」に、久っさしぶりに訪れてみたわけです。
正直、もう今はそこまでの異彩を放ってはいないね。

スタンド:看板

なんだか周囲にとけ込んでる感もある。
普通にレトロな食堂という印象になった気がするなぁ。

店に入ると左手には丸いテーブルがいくつか、右手は大理石の長いカウンター。
そのカウンターは幅が狭く、それを挟むように椅子が配置されていて、見知らぬ客と“お見合いかっ!?”というほど至近距離で接することになってしまう。
なので、先客とガチ対面にならないよう少しズレつつ座る。

平日の13時半頃、普通に食事をしているカップルや、連れといっしょの若者が多い印象。
ちょっと客層はファミレスっぽくさえある。
ま、もとから洋食も中華も定食もあるよっていう食堂的メニュー構成の店なので、ファミレス的な使い方でもおかしくないんだよね。

スタンド:ビール

俺は独りでキリンスタウトを。
ビールとともに伝票がでてくる。
この特徴的な伝票、変わってないなぁと少し嬉しくなった。

スタンド:伝票

なんとなく内装が変わったような気もするが、それは気のせいで何も変わっていないのかもしれない。
でもなんだか壁面の品書きの貼り方とか変わったような気もするんだけどなぁ、記憶力には自信がないほうだが。
なにはともあれ健在なのは嬉しいし、今の若者にも普通に愛されているようなので、なによりだと思ったよ。

↓「食べログ」での店舗情報

京極スタンド居酒屋 / 河原町駅祇園四条駅烏丸駅