俺も酒飲みのオッサンだから楽しいわけだ。
飲み屋密集地帯の大要を把握してみようとウロウロと徘徊していると、やけに元気な若者たちに呼び止められた。
ああ、店の呼び込みなんだな。
これぞリア充ですといった若者たちが、串焼きメインの立ち飲み屋をやっててGRAND OPENだとか。
普段ならお断りするところだが、京橋という街の楽しさにテンションが上がっているし、いろいろな店にふらっと入ってみようと思ってもいたしで誘いに応じてみた。
店先で炭火で串を焼いてて店内は何坪あるのかしらんという狭さの「串楽」という店。
小さなL字カウンターは6人も客が入ったらぎゅうぎゅうだろうという感じ。
そして壁になんだかいろいろ貼ってあるのだが、系列店なんだろうか夜の店でオネーチャンやナイトくんが今夜は朝までパーリナイッ! といった雰囲気のものばかり。
なんだか異空間である、まだ午前中なのに夜の雰囲気。
さて呼び込みでセットメニューをアピールしてたので、それを注文しようと思った。
ドリンク1杯+串焼き2本+おにぎり1個、計1,500円(30分)という内容。
ふーむ、それはいったい得なのか安いのか、っつーかぜんぜん安くないよね? つーか30分ってなに? 時間制限?
と、昨日の酒も抜け切ってないところに本日も既に飲んでいるというボンヤリした頭にクエスチョンマークが浮かぶのだが、とりあえずハイボール。
ハイボールを作ってくれたのは、キレイめジャケットを着た育ちの良さそうな若いお嬢さんである。
賢そうだし、口調は丁寧だし、こっちがボンヤリしててもいろいろ話題を振ってくれて接客してくれるが、なんだかどこか……夜の店の空気。
なんというか……上品な女子大生キャバクラってこんな感じ? っていう感じ?
この辺でようやく、ああ30分っていうのはこういう意味かと気づく。
ここはガールズバーのように、女の子の接客を売りにしてる店なんだなと判った。
だからガールズバーやキャバクラのように時間制限があるわけだ。
うーむ、なるほど。
京橋という街の楽しさにテンション上がっている俺ではあったが、それはゴチャゴチャしたオッサンパラダイスで安い店で安い酒を飲むぞっていうテンションであって、飲み屋のオネーチャンとの会話を楽しむテンションではなかったのです。
なので、あんまりノレない。
厚切りベーコントマトチーズ串を食べつつ、次どこで飲もうかと考えていた。
ぼちぼち行くわと告げると、お嬢さんがおにぎり用意しますねと。
そして、お嬢さん自身がおにぎりを握り始めたのです。
こ、これは……若い女の子が握ってくれるおにぎり、という付加価値……これは流行るんじゃねーか?!
と、少し思いました。
衛生的見地からかラップにゴハンを包んで握っていたが、キモいオッサンなら“直に握ってください…!”っていうリクエストをしてァァ (*´д`*)ハァハァってなるんじゃないか?!
と、思いました。
なんか京橋には不似合いっていうか浮いてるなって思わなくもなかったが、駅前には性風俗店も何軒かあったから意外とこれが京橋らしいのかもしれん……?
世の中にはいろんな店があるもんだなぁと思いました。
↓「食べログ」での店舗情報
立喰炭火串焼 串楽 (立ち飲み居酒屋・バー / 京橋駅、大阪ビジネスパーク駅、大阪城北詰駅)