存在だけでも素晴らしいが4種のみくらべも素敵「野口酒店」大阪府吹田市西の庄町


仕事で吹田市を訪れる機会があって、そうなるとGoole Mapsで良さげな店があるかなと探すわけなんです。
主目的で仕事であれ、どこかへ出かけるというのは俺にとって酒場との出逢いの機会なんです(飲酒脳)。
そんなわけで、JR吹田駅最寄りで1軒寄ったあと阪急吹田駅方面へ向かった。









うわぁ、これはなかなか古びた昭和遺産みたいな平家住宅ですねぇ、と見えてしまう「野口酒店」。
青いテントに屋号があるし、自販機が並んでるし、タバコの販売口があるしで落ち着いて見れば“店”だけどさぁ。
初見の印象は、2枚目の画像の方向から店へと向かっていたので“民家だよねぇ?”だった。



立地的には、阪急吹田駅東口すぐそば、走ったら30秒でいけるかも、ぐらい近い。
なのに「野口酒店」近隣は一般の住宅や屋根なし駐車場とかで、店の目の前は柵で隔てられJRの線路。
めちゃくちゃ郊外って景色なのよ、そこに佇む「野口酒店」、という光景だけでも意見の価値があると思う。









さて、ここは「櫻正宗」の日本酒がいろいろ飲めるというのを、事前に知っていた。
まずお目当ては「4種のみくらべ」550円で、なにはともあれそれを注文した。
「朱希」「江戸一」「宮水の華」「金希」の4種を飲み比べられるんだが、それぞれの量が多くて驚いた。
これ2オンスずつぐらい注いであるんじゃないかなぁ、太っ腹だよねぇ。



思わず“飲み比べってちょびっとずつかと思ったら、たっぷりですね!“と女将さんに感想を述べてしまった。
けっこうお歳は召してらっしゃるが朗らかに快活な女将さんは、にこにこ笑顔で応じてくれた。
飲み比べるならそれぞれ一口飲んでから、水を飲んでリセットをしたい。
酒店なんだから水も売ってるだろうと“水1本売ってください”とお願いしたが、なかった。
代わりに“鉄管ビールでいい?”と水道水をコップで出してくれた。
これはエモかったよ、2023年に“鉄管ビール”という単語を耳にするなんてという驚きと、ホスピタリティ。



それぞれ飲んで、俺は「江戸一」が一番好きだなと感じたので、それを単独で一杯お願いした。
目の前にタバコと灰皿が転がってたんで、喫っていいんですかと確認して、タバコを一服。









店内は、だいぶ雑然としている。
売り物の水はなかったように、どうやら店内での小売販売はやっていないようだ。
屋号には“酒店”とあるが、業態としては立ち飲み屋さんってことになるかな。
常連諸氏が集う憩いのサロン、みたいな雰囲気ではあるが、一見の俺もウェルカムに迎えてくださった。








まだ2月で日没は早く、店を出る頃にはすっかり日が暮れていた。
夏の夕暮れのタイミングで再訪して、オレンジ色に染まるこの店の佇まいを見たいなぁと思った。



この店に立ち寄ったのは2023年02月03日
↓「食べログ」での店舗情報
野口酒店立ち飲み居酒屋・バー / 吹田駅(阪急)吹田駅(JR)豊津駅