名古屋のロックなバー「テラゾ」初めてだがどこか懐かしい

このタベノミーは飲食ブログ(ほとんど飲んでばっかりだが)なので、音楽の話は関係ないが。
俺はロックが好きだ。

飲み屋巡りに名古屋へ出かけたわけだが、なんだか怪しいロックバーがあるとの情報をネットで拾った。
それは行ってみねばなるまい。
そんな感じで名古屋市西区、那古野って町へ行ってみた。
目的地は、最寄り駅的には地下鉄の国際センター駅か丸の内駅ってことになるのかな、でもどちらの駅からも同じくらい微妙に遠い。
名古屋高速都心環状線の高架が走る大きな道路から逸れて、暗くて細い路地を行くと飲み屋が集まっている横丁みたいなエリアに辿り着く。

テラゾ:周辺

円頓寺銀座街という、ものすごく銀座らしくない寂しい飲屋街で、目的の店はそこにある。
うーむ、これは……目的の店が目的であるのだが、この飲屋街自体にも魅力があるなぁ。
残念ながら、営業している店は多くなく、魅力的な外観の店ほど休みなのか廃業しているのか判らない様相で、営業しているのは新しく入居したであろう若者向けの明るい店ばかりで、残念。
そしてさらに残念なことに、目的の店も開いてなかった。
おいおい、なんてこった。

ここで諦めるのは面白くない。
ネットで拾った情報だと、目的のロックな店は20時開店とのことだったが、それを信じないことにした。
まぁだいたいアレだよ、ロックな人がやってるんなら、時間通りに開けないだろ。
そういうものなんだよ、だいぶ俺も身に覚えがあるしな。

そんなこんなで、少し辺りをブラブラして様子を見ようと思った。

ちょっと歩くとアーケードの天井が高い商店街があった。
円頓寺商店街。

テラゾ:周辺

これがまた、なんとも良い景観。
立ち寄ったのは土曜の夜なのに、商店街丸ごと営業終了みたいな有様だったが、寂れたっぷりも堪らない。
古くからやってるであろう定食屋や酒屋や、また改めて開いてる時間帯に訪れたくなる店がいくつかあった。

円頓寺本町商店街円頓寺本町商店街

そうして商店街見物を思いのほか楽しんで、そろそろどうかなと目的の店の様子を窺いに戻る。
よし、開いてた。

テラゾ:店内テラゾ:店内

電飾の灯に浮かびあがる、ロックバー「テラゾ」。

テラゾ:店内テラゾ:店内

外観は雑多な印象だが、店内は赤い灯が映えて統一感がある……いやまぁ雑然としているが。
俺より10年くらい人生の先輩であると見受けられるロックなオッサンであるマスターに、まずはビールを注文。

テラゾ:酒

俺が一見と見て、うちは缶なんだけどと申し訳なさそうにラガー缶を出してくれた。
ぜんぜん問題ない、缶でいいのよ、ラガー缶があって嬉しい。

既に先客があり、そして後からも続々と客が訪れた。
やけに流行ってるなと思ったが、奇しくも俺が訪れた夜は店の周年の日だったんだよね。
だから、あまり一見の俺が長居は野暮だなと思いつつ、マスターと少し話す。
俺が大好きな名古屋出身のバンドのこととか、何年か前に立ち寄った大須のロックなバー「ジョペーリー」のこととか。
残念ながら「ジョーペリー」は今はもう無いとのことだった。
それから、この店を知るきっかけとなったブログの執筆者は健在であるかも訊く。
元気にしていると知り、良かったと思った。

テラゾ:店内テラゾ:店内

狭い店で、どんどん周年を祝う客が訪れて、しまいには店の外に溢れるようになったので俺は撤収を。
また改めて、なんでもない夜に立ち寄りたい。
この店は、初めてなのに、なんだか懐かしい感じがして、すぐに好きになった。
あちこちの飲み屋に今まで行ってきたなかの、なにか“この手の店”とでも言いたい共通項を感じたので懐かしく居心地良く思うんだろうなぁ。
小さくてガチャガチャして、営業時間にルーズで、ロックが流れている感じ。

ところでこの店のことは、このブログで知った。
「立飲み人生劇場」
もう更新は停まってしまっているが、著者は健在とのことで良かった。
また気まぐれに復活してくれないかなぁ、と勝手に期待します。

翌日は、大須のレコード屋へ行って、大好きなバンド新譜を買った。

GENESISI

オフィシャルサイトで買うことも考えたけど、大須で買うってことに俺には意味があったんだよね。
なんとなくだけどね。

また「テラゾ」に行きたい。
そして全国のロックな飲み屋に祝福を。

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