新御徒町駅最寄り「兼古酒店」は地域の人の生活と繋がった酒屋と感じた

御徒町酒屋巡り、その2軒目。
新御徒町駅の至近ながら落ち着いた通りに、ひっそりと「兼古酒店」。

兼古酒店:外観

角打ちができるようだと事前に情報を拾っていたわけだが、それがなければ外観からは飲めるかどうか判らないな。
と思ったが、店先から中を窺うとカウンターが見えた。

兼古酒店:外観

事前情報がなくっても、カウンターが誂えてあれば飲めそうな判断基準になるので、そう躊躇せず入れるのよね。
常連さんらしき、というか近所の常連に違いないという何人かが先客として角打っていた。
安心して俺もカウンターの空いたスペースにお邪魔し、先客の会話を小耳に挟んでみる。
あら、赤霧島がどうの、という話題で、九州の乙類焼酎って本当に全国区で好まれてるのねって実感する。
ほんの10数年前は、関東の人間は甲類焼酎に胡瓜をいれて飲む人々だと認識してたんだけどね。
ま、どっちにしろ俺は焼酎には興味はないんだけどね。

兼古酒店:店内

上品で愛想の良い女将さんに、関東の日本酒は飲めますかと訊いてみた。
関東ではなく北陸、新潟県の「極上吉乃川」をお勧めしてるんですとのことで、ではそれを。

兼古酒店:酒兼古酒店:酒

一杯350円、美味しくいただきました。

先客の常連諸氏はサラリーマンという風ではなく、それは俺が立ち寄ったのが16時台で仕事帰りに一杯って時間帯じゃなかっただろうが、ご近所の人たちのようだった。
そして、角打ちをしに来たというのもあるだろうけど、酒の小売店として買いに来たついで、という感じ。
身近な個人商店を利用する、地域の繋がりみたいなものが垣間見えたな。
酒を買って、誰々さんに贈っといてという配送込みの注文とかしてたなぁ。
日常の中にある酒屋という感じで、良いなぁと感じた。
もっとも、家で飲む酒はディスカウントストアなどで買う俺には、良いなぁと感じる資格はないかもしれないんだが。

しばらくして店主が店に出て、ちょっとアウェイ感を感じてしまった。
女将さんや常連さんとは会話してたんだが、店主はちょっと会話できない余所よそしさを感じた……のだが、ただシャイなだけだったかもね。
ただ単に、怪しいオッサンだなスルーしとこ、と思われただけかもしれないけどね。

地域の生活に繋がってる酒屋って感じ、そういうのは、田舎よりむしろ都会で感じるものなんだなぁと思った。
田舎ほど、ショッピングモールでしか買い物しない風潮がある、ような気がする。
いや違うか、それは、中途半端な地方都市のケースかな。
都会と田舎じゃ、個人商店は生活の中にあるんだよね。

「兼古酒店」東京都台東区台東4-20-9