仕事の用事で西鉄に乗って春日原という駅で降りました。
春日原で降りたが目的地は春日市ではなく大野城市、駅を出て少し歩くと大野城市なんだね。
この辺は馴染みのないエリアなので、iPhoneでGoogleMapsを見ながら目的地を目指す。
飲み屋巡りなら、とりあえず駅を降りたら闇雲にウロウロしてみるのだが、仕事の用事だと最短で目的地へ向かいたい。
とか言いつつ、地図によると酒屋があるようなので少しルートを逸れて酒屋を探してみる。
わぁー、ソソる佇まいだ。
店先まで近寄ってみると、酔っぱらいの声が聞こえた。
角打ちできるんだな。
これは、立ち寄ってみらねばなるまい。
しかし、まず仕事の用事を済ませよう。
はい済ませました、アバウト1時間後に店先に舞い戻った。
古びた様子が、なんとも良い。
店内も、やはり古びていたし、店番はすんごく腰の曲がったお婆さんだった。
お婆さんに、ここで酒を飲めるのですねと角打ちできることを確認するため話しかけたが、丁寧に標準語で話したのがいけなかったのか要領を得ない遣り取りになってしまった。
この時の俺は仕事の用事で出かけていたからワイシャツ然としたシャツにスラックス然としたボトムで仕事カバンを提げていたので、なんか怪しい飛び込み営業と思われたのかもしれない。
俺はずっと九州に住んでいるのに方言はあまり上手でないのだが、こういう場合は似非博多弁を使う。
ようやく、ただ単に酒を飲みたいんだということが伝わった。
店に入るとすぐカウンターがあり、左手奥にはテーブル席がある。
常連が座って飲んでいる脇をすり抜けて冷蔵ショーケースから缶ビールを取り出して、会計して飲む。
キリンラガーも黒ラベルもなくて残念。
缶ビールは270円と、酒屋の角打ちにしては、お高い。
古ぼけた、という表現はネガティブなニュアンスがあるのであるが、あえて使いたい。
いい感じに古ぼけた店内だ。
昔の田舎の酒屋、という風情なんだな。
テーブル席では何人かの常連が飲んでいて、その中のジジィはすっかり酔っ払っており、顔馴染みであろう他の客に喧嘩腰で話しかけていた。
俺はもう6杯も飲んでいると、誰にも必要でない情報をしきりに自己申告していたが、酔っぱらいって飲んだ量の自慢をしたがるものだよね。
俺はカウンターで立って飲み、我関せずの構え。
ここは、酒屋の角打ちだが喫煙可能であった。
禁煙の張り紙があったけどね、店のお婆さんに確かめると喫って良いよと。
量り売りの酒ももらった。
玉手泉、270円也。
缶ビールも270円だったが、ここはなんでもたいてい270円なのかな。
俺が飲んでる間に、また別の客たちが訪れた。
やはり常連であろうし、もう既に酔っている様子であった。
こう言ってはアレだが、ここの客層は仕事をしてなくて昼から酔っ払ってる人たちばかりという印象。
そういった意味で、ハードコアだなぁと感じた。
この店の常連の地位を得たら、もうそれは立派な酔っぱらいというステータスだと思っちゃうなぁ。
そうなりたいとも思わんけどもね。
「酒のにしきや」福岡県大野城市錦町3-2-2