しみじみ普通に良い飲み屋だなぁ市民酒場「諸星」横浜市神奈川区新小安

2015年12月07日、桜木町から電車に乗って新小安へ。
横浜独自の、市民酒場と呼ばれる酒場のひとつを目指して。

諸星

「諸星」という店だ。
かなりくたびれた暖簾には、市民酒蔵と大書してあるね。
場所はJR新子安駅の目と鼻の先、京急新子安駅の隣というような一等地と言えるロケーションだが、まったく駅前再開発の波なんかに飲まれず昔から変わってないんだろうと思わせる姿。

諸星

駅前周辺を少し歩いてみたんだけど、「諸星」がある駅の南側は全般的にあんまり開発されてない印象。
すぐ近くに第一京浜と首都高速が走っていて、その向こうは工業地帯のようだ。
駅の北側が、街として商店とか住宅とか開けているのかな。
そういう地理的なものがあって、「諸星」は昔のままで残っていられている、ということなのかも。

さて、「みのかん」に次いで2軒目の市民酒場を味わおうと引き戸を開けて店内へ。

諸星諸星

ああ、いいねこの感じ。
昔の酒場っていう雰囲気だ。

コンクリの土間で、左手に長いカウンターがあって右手にはテーブル席で、テーブルも椅子も木製で飾りっ気なく生真面目に垂直に立つ椅子がいい。
カウンターは、それはもう沢山の酒飲みの手によって撫で擦られたんだろうなという味わい。
うん、カウンターのほうが魅力的だなぁ、もっとも独り酒だからおのずとカウンターに座るんだけどさ。

諸星

目の前の壁には品書きの短冊が色とりどりに。
酒もアテも、メニュー豊富なんだね。
短冊の後ろには酒瓶が隠れて並んでいて、ポン酒もいろいろ揃うんだ。

諸星

まずホッピー300円也で喉を潤した。
そんで、アテをどうしようかと考えたんだけど。
ところでこちら、由緒ある市民酒場なんだなぁという趣も感じるし店内には古さゆえの味わい深さもあるんだけど。
同時に、なんというか良い意味で普通の飲み屋って雰囲気もあるんだよね。
なんかこう、いえいえ格式ある伝説の酒場なんかじゃないですよ、ただの庶民の居酒屋なんですよ、というよう空気って言えばいいのかなぁ。
気負いのない風な大将で、フロアは若い女の子が担当してて、テレビなんかあったりして。
俺なんかみたいに余所から来た奴は“うぉ〜横浜の市民酒場〜”なんて妙な勢いと覚悟で訪れちゃいがち、かなって思うんだけど、そうじゃないよなーって。
で、まぁそんなわけでアテになんか渋い一品をなんて酒場の通を気どるような気色悪いこと考えてたんだが。
考えを改めました。

諸星

シウマイ。
せっかく横浜に来てっし、いっぺんくらいシウマイ食っとくかって軽いノリで。
うまかったよ。

そういえば横浜だしっていうか関東だし、九州ではお目にかからないものがあったな。
キンミヤ焼酎。
九州でもホッピー飲める店はずいぶん増えた感覚があるが、キンミヤは俺は見たことないな。
見たことないから飲んだこともない……少なくとも意識的にはね(サワーとかで気づかず飲んでるとも思うが)。
せっかくだからキンミヤ飲もう。

諸星

大将にどう飲めばいいのか訊くと、割梅ロックをオススメしてくれた。
ロックと、別に梅エキスの瓶が。
好みで味を按配できるってわけね。
うん、なかなかいいんじゃないのこれ300円也。

諸星

海苔をアテにおいしくいただきました。

なんかね、しみじみ良い飲み屋だね、気楽でね。
市民酒場の看板背負ってます、みたいのが不思議なほどになくってね。
そんな感じだからこそ、愛されて長く続いてるんだろうなぁって思うよ。

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