客先を訪問しての、奈良屋町での昼メシどき。
ちょっと風情のある小道に、味わい深い存在感の「キッチン あや」という店があった。
色褪せたテントの小さな店、こういう感じに惹かれる。
店先に張り紙が何枚かあって、どうやらカレーの店なのかな。
ふむ、昼はカツカレー、そして夜は居酒屋っぽい営業か。
アピールされているカツカレー、コーヒー付きで650円って安いなと思った。
結構お歳のいった、ご夫婦であろうお二人が迎えてくれた。
カツカレーを注文し、しばし待つ。
ランチのピークをひと山超えたというタイミングだったか、ゴハンが切れたのだろうか、ちょっとお時間かかりますとのことだが俺は急いではいない。
先にサラダが提供され、コーヒーも付いてきた。
たぶんコーヒーは本来なら食後に出してくれるのだろうが、カツカレーに時間がかかるので先にコーヒー飲んでてね、ってことだろう。
ご主人も女将さんも、しきりに待たせて申し訳ないと詫びてくださるのだが、急いでないし気にしない。
待ってる間に店内を眺めると、なんというか装飾品などが店というより家って感じ。
じいちゃんとばあちゃんの家にメシを食いに寄った、ってな気分になる感じ。
待たせてすみません、とカツカレーが提供された。
しきりと恐縮されていらっしゃったが、店に入ってから20分も経たずに提供されたから、そこまですごく待たされたわけではないのよね。
カツカレーは、盛り付けが雑然としていた。
それは、なにか微笑ましい感じの、拙い様子の、ちょっと笑ってしまうタイプの雑さだった。
不思議と“カワイイ”と思ってしまった。
そう感じたのは、お店のお二人の人柄、なんだか不思議に優しい空気のせいだろう。
食べてみると、カレーは家庭料理の延長ってとこかな……と正直なところ感じた。
でも食べ進めると以外と奥行きのある、スパイシーでもある、創意工夫と手間暇を想像するような味……でありつつ良い意味で家庭料理の延長と感じたね。
ユニークだな、という感想。
そうそう、夜の居酒屋メニューも、昆布チップス、青じそとしょうがの天ぷら、などユニークな品が並んで、しかも安いんだよなぁ。
いつか夜に酒を飲みに寄りたい、と思いながらも機会をまだ得ていない。
↓「食べログ」での店舗情報
キッチンあや (定食・食堂 / 呉服町駅、中洲川端駅、千代県庁口駅)