とくにあてもなくブラブラしてたら、オレンジ色が目に飛び込んできた。
ややくすんだオレンジに“うつぼ食堂”の黒い文字。
ああ食堂なのか、「うつぼ食堂」っていう店か。
うつぼ、ってなんでだろう。
好奇心で店先まで近づくと、力強く“大衆食堂”と染め抜かれた暖簾。
この暖簾の風情に惹かれて、ここで一杯やることにした。
ああ、おかずを選ぶやつだ、いわゆる一膳飯屋ってやつだ。
この形態、好きなんだよね。
そこそこ腹は満ちていたので、軽めのセレクトとして盛り合わせてあるおでんを選んだ。
温めて提供してくれて、酒を常温で注文。
外観も良かった、店内も良いね、昔ながらの町の食堂って様子でね。
訪れるのは常連客のみ、みんな顔見知りという様相だったが、それで一見の俺が疎外感で居た堪れなくなるなんてことはなかった。
賑やかでいて、穏やかな空気だったな。
ロケーション的にも、これって「じゃりン子チエ」の作品世界の空気かなって、ちょっと思った。
これぞ下町大衆食堂っていう、素敵な店だった。
この店に行ったのは2020年01月06日
↓「食べログ」での店舗情報
うつぼ食堂 (定食・食堂 / 花園町駅、天下茶屋駅、萩ノ茶屋駅)