プライベートな用件で阪急京都線相川駅の最寄りへ行くことになって。
じゃあ駅周辺に良さげな店はあるかなと、例によって下調べをしたが結果は芳しくなかった。
では一駅前の上新庄駅で降りて、目的地には歩いて向かうとしよう(徒歩15分程度)。
駅前から、味わい深く寂れた稲荷商店街を抜けて、「大衆食堂 お多福」。
映える鶯色のテント、だったんだろうなぁ開業当時は、今のくすんだ色合いも良いけど。
入り口の引き戸の脇にはメニューサンプル(撮り損ね)、いかにも昔ながらの食堂の風情で好きな感じ。
古びてはいるが、清潔感のある落ち着いたトーンの店内。
このときもう14時になろうとしていて、昼時の忙しさはすっかり落ち着いていたようで先客はなし。
なにを食おうか、というのはちょっと思案した。
店先のメニューサンプルを見て、カレーライスかオムライスかカツ丼か、と大枠で方針は決まっていた。
しかしそれらのアイテムの、値付けのバランスが悩ましかった。
カレーライス770円、オムライス770円、カツ丼748円、いづれも税込価格。
カレーライスを客に提供するための工程を、出来上がっているカレーをゴハンにかけるだけと仮定しよう。
オムライスは、ゴハンを炒めてケチャップライスとし、玉子を焼いてケチャップライスを巻かなければならない。
工数に大きな差があるであろうカレーライスとオムライス、どちらも同じ770円なのである。
そしてそれらよりカツ丼のほうが安いのだ、カツを揚げるという工程があるのに。
いや待てよ、この店のカレーライスは、町中華のカレーみたいなものだという可能性も無視できない。
タマネギや肉を炒めてカレー粉やスープを投入し、最後にとろみを……そんなことを考え、注文が決まらない。
カツ丼にしました。
単純に、3つのなかで一番安いし、という貧乏人根性をもってして決断した次第です。
全体的に黄色くて、見た目は単調ではあるが玉子たっぷりだね、というカツ丼。
だいぶ甘めの味付けだったけど嫌いじゃないです、ただカツはちょっと固めだったなぁ。
食事を終えて店を出るとき、大将がめっちゃ笑顔で送り出してくれた。
もし再訪する機会があれば、そのときはカレーライスを食いたいと思う。
この店に立ち寄ったのは2023年02月04日
↓「食べログ」での店舗情報
お多福食堂 (定食・食堂 / 上新庄駅、相川駅、瑞光四丁目駅)