それでもまだ全然、一度も利用したことのない飲食店がけっこうある。
そういう流れで、ハイハイタウン地下1階の奥地にある「螢 中華居酒屋」。
店先のケバケバしい装飾から発せられる熱量から、正直ちょっと敬遠していた店ではあるが、好奇心を奮い立たせて入ってみようと決意した。
その決意の背中を押したのは置き看板に書かれた“ハイボール99円”という安さでもあったが、それより“喫煙OK!!!”のほうが俺には有効打だった。
さっき“店先“と書いたが、違った。
実際の店先は、暗い通路の奥だった。
こういう路地裏っぽい暗さが商業ビル内にあるって良いね、こういうの好き。
一方、店内は普通というか飾りっ気がない。
まずビール、黒ラベル瓶。
ピルスナーっぽいグラスじゃなくて、コップだったら嬉しかったなぁ。
食べものメニューを眺めると、なんだか読み方がわからない漢字が使われたものが多い。
日本で使う漢字じゃないね、中国の漢字だね……読めん。
読めんが写真が添えてあるので、だいたいどういうものかは判る。
食ったことはないが、いつか機会があればと思っていた豆腐皮(トウフーピーと読むらしい)があったので、それを注文してみようと思ったが“麻辣”って付いてるんだけど大丈夫なのかヤバいんじゃないのか、と少し不安に。
悶絶するほど辛かったら怖いなと、大陸系であるらしい若い男子スタッフに訊いてみた。
シュッとした男子は、丁寧な日本語で大丈夫ですといった返答を返してくれた。
そんでまぁ、実際に食ってみたら大丈夫でしたよ。
でも、不意に“麻”が襲来したり“辣”が現れたりしたんだけど、それが良いアクセントになったし、“麻”はむしろ爽やかささえ感じさせた。
豆腐皮が激辛だった場合に備えて、緩衝材的な役目をしてもらおうと枝豆も注文していた。
枝豆はどっさりあって、なかなか減らないのがビールはもう飲み干していたのでハイボールを注文。
このハイボール、思わず“ふふっ”って笑ってしまうほど、濃かった。
こんなに濃くて、採算はどうなの、つーか99円なんだよねハイボール、赤字じゃないのか。
結局のところ、良い感じの店だった。
何を言っているのかまったく判らない言語が飛び交うが、それもまったく気にならない緩さがあった。
そして、店にとっては全然良いことじゃないだろうが、空いてたので良かった。
ハイハイタウンの店は、おっさんリーマングループがギャーギャー騒いで不快な雰囲気の店も散見されるわけだが、そういうの苦手なんだよね俺。
この「螢 中華居酒屋」はハイハイのオアシスなのかもしれない(でもちゃんと客が入って長続きして欲しい)。
この店に行ったのは2022月05月13日
↓「食べログ」での店舗情報
中華居酒屋 螢 (中華料理 / 大阪上本町駅、谷町九丁目駅、四天王寺前夕陽ケ丘駅)