コロナ禍に起因する自粛明けに、店の安否を確認するシリーズ。
「酒一番」、健在。
キリンラガー瓶と、ちくわ炒めたやつ。
以前と変わらず、健康増進法の改正後もタバコが喫えるし嬉しい。
自粛で休業してたそうで、再開なさってなにより。
客離れは、まるでないように感じられる賑やかさで、なにより。
カツとじ、ならぬ親子とじ、
これは日本酒が進むアテだったね、そんなに濃い味ではないのも良い。
また「酒一番」で飲めて良かった。
「酒一番」の健在を確認したのは2020年06月02日
<初回投稿:2015年02月11日>
歓楽街として有名な中洲には、いくつものギラギラした欲望の煌めきがあるのかもしれんが。
俺にとっては「酒一番」こそが、もっとも輝いている。
中洲のメインストリートには面しておらず、そう昔だったらコーヒーの青山の角を曲がるって説明すれば楽だったんだが今は青山がないから…アクロス福岡裏の天神中央公園から福博であい橋を渡ってアクセスしたほうが判るかもしれないね。
夕暮れ時だと、赤提灯が目印になる。
色褪せた紺地に白で屋号が染め抜かれた暖簾も、大衆酒場の風情で、いい。
この店を知って20年……にはまだ届かないが、昔から愛着のある飲み屋だ。
初めて飛び込んでみるのには、俺もまだ若かったこともあって少しの勇気が要ったが。
ご丁寧に看板に“安心して飲める店”と書いてあるのが、かえって猜疑心を煽ったりした(笑)。
いや実際のところ、低価格明朗会計で安心して飲める店だったわけで、すっかり好きになったんだけどね。
店内には二人掛けと四人掛けの小さいテーブルが入り口すぐの壁際に、左手奥に窮屈なミニ小上がりがあるが、メインはL字型カウンターであり、そちらに座りたい。
二階には広い座敷があり、多人数で宴会をするならそちらで。
カウンターにはネタケースがあって、焼鳥のネタがみっしり詰まっている。
焼鳥は鉄板にギューっと押し付けて焼き上げる、あんまり見かけないスタイルだが普通に美味しくて人気メニューでもある。
メニューは豊富で、その一部はこんな感じ。
関東や関西の大衆酒場に比べれば酒はそこまで安くはないが、中洲の一角にしちゃ安い。
酒のアテは、飲み屋定番の一品から刺身やら焼き炒め揚げもの煮物から一人鍋に丼ものまで、豊富。
一人鍋も種類が多く値段も安く、独りでもホッと温まりながら酒が飲める。
俺のオススメ一人鍋は、湯豆腐、みそなべ、とんちり。
他県からの来訪者には、もつ鍋がオススメかな。
刺身は、正直なところ当たり外れがあるね。
そんなに安くもないこともあって、ここでは刺身はあんまりオススメではないかな。
酒のアテとして、なぜかこの店のチーズが気にいっていて、頻繁に注文する。
チーズと、プラ容器のブラックニッカのクリア&ウォーターっていう最初から水割りになってるやつを何本か、途中でチーズおかわりして、っていう飲み方にハマった時期もありました。
でも基本はまず、キリンラガー瓶だよね。
赤ウインナーが、ビールに合う。
博多の郷土料理もあって、観光やビジネスで福岡を訪れた人にはオススメ。
ややニッチな感のある郷土料理である、おきゅうと、いわし明太なんかがいいかなぁ。
16:30から開店で、18時近くにはサッサと満席に近くなる。
可能なら早めの時間帯に行くの推奨。
昔は、パチンカスや競輪が好きそうなジャンパー着たオッサンばかりみたいな客層だった印象だが、今では女性客も珍しくなくなったな(飲み屋の同伴かもしれんが)。
ここと同じく福岡が誇るべき大衆酒場、博多駅筑紫口「寿久」はサラリーマンで溢れかえっているのが、こちらの客層とは対照的か。
俺が覚えている限りでは内装を一度リフォームしたが、建物自体は古いままで味がある。
カウンターはオバチャン二人で仕切っていたが、いつの頃からか背のスラっと高い女性が加わったな。
店休日は、たしか月に一度だけ10日だったか13日だったか、その辺りだったと思う(うろ覚え)。
福岡の大衆酒場で一番どこが好きかって訊かれたら、断トツ「酒一番」だ。
思い入れもあるし、ずっと長いこと盛況であって欲しいなぁ。
↓「食べログ」での店舗情報
酒一番 (郷土料理(その他) / 中洲川端駅、天神南駅、呉服町駅)