期待値よりも良い酒場だった「大衆酒場 立呑処ヒノエ」大阪市福島区福島


若者に人気であるらしい福島区で飲むことは、あまりないのだが。
東西線・学研都市線の新福島駅の近くに良さげな酒場があるようだ、と行ってみた。









看板は真新しいって感じだが暖簾はなかなか渋い「大衆酒場 立呑処ヒノエ」。
この店がある辺りは何度か通っているのだが、店を認識したことはなかったかもしれない。









看板の品書きを見ると肉豆腐(肉どうふ表記)、ハムカツがあってネオ大衆居酒屋的っぽさを感じた。
なぜかネオには肉豆腐があるよね、それも関東風のツユが黒くて甘塩っぱいの。









まずビール、サッポロラガー瓶があって嬉しい。
そして灰皿もある優良店。
ビール大瓶550円で、そう安くはないと感じてしまうんだけど、いや激安じゃないけど安いほうだろう。









肉豆腐を注文した、実はかなり好きだ。
関東風のツユが黒くて甘塩っぱいのだったので期待通り、これが好きなんだ。
大阪の地の酒場ではほとんど肉豆腐を見かけない(その代わり湯豆腐はどこの酒場にもある)印象でね。
稀に肉豆腐あるなと頼んでみたらツユが透明で穏やかに出汁の美味しいさが、というものでね。
それはうまいんだけど、俺が好きな肉豆腐とは違うのよねという想いを抱えている。
この店の肉豆腐350円也、好き。









日本酒を頼むとちろりと猪口で出てきて、良い。
肉豆腐は酒のアテにもしようとちびちびとつまんでいたが、さらに援軍として玉子焼き300円也。
焼き立てふわふわで、添えられた大根おろしが鬼おろし気味で、良い。









灰皿があるだけでなく店のマッチも作っていて素晴らしい、使わせてもらった。
ところでBGMがドゥービー・ブラザーズとかイーグルスとか、そこら辺の時代のやつだったのよね。
大将……というよりマスターっていう感じ……は、そういう世代じゃないよねって若さに見えたのだが。
まぁ昔の音楽が好きですっていう若者も珍しくはないけどね。
ともあれ、俺には懐かしくも馴染むBGMだったので快適。



企業系ネオ大衆酒場って“ほらほらレトロでしょ!”つって昭和歌謡を延々垂れ流してたりするじゃない。
あれ、嫌いなんだよ、あざとさ、底の浅さしか感じなくて不快なんだ。









看板に偽りありで椅子完備じゃん立ち飲みじゃねぇじゃん、って店もあるじゃない。
ここは正しく立ち飲み。
内装はなんだか経年を感じて、作られたレトロとかじゃなくて長いことやってる店って感じがする。
居抜きで入ったのかなぁ、まぁ調度品は骨董市とかで集めたのかもしれないけど。



白状すると初見で“ネオかな?”って思っちゃったんだけど、そんなことはなかった。
誠実にマイペースで酒場やってる店だなぁと思った。
再訪したいぐらい気に入ったな。



この店に立ち寄ったのは2023年03月03日
↓「食べログ」での店舗情報
立呑処ヒノエ居酒屋 / 新福島駅福島駅中之島駅