しばしばTwitterで(なにがXだよこの野郎)で素敵な店の情報に出会う。
情報を発信してくれる人には感謝しかないわけです。
そして、それが近場の店だと実際に行ってみるという楽しさがあるのよね。
そういう流れで「Mole&Hosoi Coffees」へ行ってみた。
最寄り駅は肥後橋、北浜のほうへ少し歩いて素敵な近代建築をいくつか目にすることができるエリア。
素晴らしい造形、芝川ビル。
厳しい石の質感と曲線と、エキゾチックな意匠の融合に見惚れる。
この建物の地下に「Mole&Hosoi Coffees」はあるわけで、地下だから“mole=モグラ”なわけね。
階段を降りたら、秘密倶楽部のような雰囲気。
店内はストイックな素っ気なさ、清廉さを感じるシンプルな空間。
どこか修行僧っぽい印象のある店主のワンマンオペレーション。
夜の営業ではアルコールの提供もあるようだが、ランチタイムはメニューが限定されている。
クロックムッシュとクロックマダムの二択、どちらもデフォルトでドリンクが付く。
それと、オプションが2つ、メニューはそれだけとなる。
オニオングラタン風スープ、これがめっぽううまかった。
しっかりとしたコンソメ味、うまい具合に蕩けたチーズ、スープが浸ったパン。
これをアテにワイン飲みてぇなって思っちゃったんで、アルコールの提供がなくて残念に思った。
いやでも、こんな美味しいさで200円なんて、という嬉しい驚きだったよ。
特製クロックマダム、素晴らしかった。
丁寧に調理された、パンのエッジはカリっと、中はフワっと、ベシャメルソースがジワっと。
全体的に厚みがあり、食感と、チーズやハムなど旨さのレイヤーもあって、食べ進めながらウキウキした。
玉子への火の入り方も秀逸、白身の縁に焦げ目があるのも良いし、黄身が凝固しきっておらず絶妙。
黄身にナイフを入れてもスーッと流れていってカタチを失ったりはせず、それでいてねっとりと味わえた。
そんでまた、添えられた野菜が洒落てて、普段は縁遠いオシャ野菜にもテンション上がった。
バリューム的にも満足感あって、これがドリンク付き1,000円って、安いよ。
コーヒーもうまかった。
禁煙の店なのでコーヒーとタバコの組み合わせで楽しめないのは個人的に惜しかったが。
店には独自ルールがあるが、どの項目も気にならない。
むしろ、おかげで快適な空間になっているとさえ思う。
店を後にして、改めて建物のエントランスホールにしばし見惚れる。
ゴシック様式ってより、なんだかペルーとかアステカとかって意匠な気もするなぁ。
このレリーフなんて、モロに中南米って感じじゃないか。
クロックマダムで幸福感を得たが、この建物自体も興味深く、二度美味しいってやつだなと思った。
レリーフの傍にQRコードが掲示されていた、興味をもった人は読み込んでみてね。
普段は利用しないタイプの店なんだが、というのは俺が昭和っぽい庶民店を偏執的に好むからなのだが、いやいや。
いろいろ行ってみるべきだよな。
とても良かった。
この店に立ち寄ったのは2024年03月13日
↓「食べログ」での店舗情報
モール&ホソイコーヒーズ (喫茶店 / 淀屋橋駅、肥後橋駅、北浜駅)