かつて「ゲんドうミサイル」というパンクバンドは楽曲「池袋」で“池袋の朝は早い 池袋 駅前からいきなり庶民 池袋”と唄った。
今の池袋の駅前は、立派な都会って感じだねぇ。
楽曲「池袋」には“街全体がガッツ石松”という歌詞もあったが、今の池袋はシャレてるねぇ。
そんな池袋の、池袋駅北口すぐ近くにある「大都会」へ。
ここは24時間営業の居酒屋……そば屋？……やっぱ居酒屋、だよね。
この店先の、ごちゃごちゃした無駄な情報量。
これは良い庶民の店だよねっていう期待が高まるね。
店舗は地下で、階段を降りつつフと振り返ると外界は都会の朝の風景である。
そして店内は、まだ夜を引きずった心地良いどんより感に満ちている。
入り口から奥にも手前奥にもテーブル席があり、オッサンたちや若者たちの酒宴が。
俺は独りだから厨房を囲んだカウンター席へ。
まず券売機で食券を買わねば。
食べもの、アテの券売機と飲みものの券売機が別になってて、ちょっと戸惑った。
店先から様々なセットメニューがアピールされてたんだが、セットの種類が多過ぎていったいどれが得なのか吟味するのも面倒くさいなと、まず単品で飲みものを。
ビールは俺の好きじゃない銘柄しかなく瓶もなく生だけで残念に思いつつも、やっぱ朝はビールだろ。
アテは100円のものがタイムサービスとして何種類かあり、そこからコロッケを。
既に揚げてあるコロッケがホイっと出てくるかと予想したが、わざわざ揚げたてだったよコロッケ。
100円なんだから、そんな手間かけなくていいのにと思ったが、たまたまストックが切れてたのかね。
それに、言っちゃ悪いが揚げたてを提供するほどのクオリティでもないコロッケだったのよね。
かき揚げは、バットにストックされてたんだけどねぇ。
それは、そばトッピング用なのかな？
それはそうと、味の素ってものを随分と久しぶりに目にしたよ。
手元にもメニューが用意され、その記載内容は券売機と同じ並びになっている。
判り易く合理的だなーと感心した。
タマゴサラダを注文してみた、確か250円だったか。
なかなか立派なサラダで、ゆで卵２個も使ってあり、ベーコンフレーバードビッツじゃなくてトッピングにちゃんとしたベーコンが。
結構なお得感だわ。
角ハイボールも注文。
200円と安いが、ちゃんと炭酸効いててシズル感あり。
俺のあとにも客が何人かあって食事をしたり飲んでたり、俺の先にいた客は帰る気配もなく宴会は続く。
なんかこう、ダラダラとした空気があって、夜の空気も消えずにまとわりついてて、居心地が良い。
何人かいる店のオバチャンもフレンドリーで優しい接客で、和む。
やたらメニューが多くて、これは一度では楽しみきれないなぁ。
ごちゃごちゃしてチープな店だが、そこに魅力がある。
機会があれば、また何度でも行きたいと思う飲み屋だ。
洗練された大都会になった印象の池袋だが、かつてゲんドうミサイルが唄った「池袋」の世界が此処にはまだあるんだなって思った。
↓「食べログ」での店舗情報
大都会 北口店 （居酒屋 / 池袋駅、東池袋駅、都電雑司ケ谷駅）