大牟田の夜の繁華街は大正町ということになるが、大正町って細長いんだよね。
飲み屋が多いのは1丁目で、大牟田駅方向から向かうなら手前になる2丁目にある酒屋を目指していた。
炭坑で栄えた大牟田には、角打ちができる酒屋が少なくなかったはず。
そう思って、今でも角打ちができる酒屋が残っているんじゃないかとネットで情報を探しまくっていたら情報が拾えたので行ってみた。
大正町2-8-1「平川酒店」。
看板はすっかり陽に褪せて、屋号が読めない感じになっちゃってるね。
その下のテントに“酒”と連呼されてるのが、なんだか可笑しい。
店内は広めだが、あまり商品の陳列数は多くない。
常連客の好む品物だけ用意しておく感じになっちゃたのかな、と思う。
女性店主が迎えてくれて、角打ちできますかと訊くと、一応できますよみたいな。
店内の一角にテーブルと椅子があり、そこでどうぞとすすめてくれた。
冷蔵ショーケースからキリンラガー缶を取り、いただいた。
女性店主と、最近は角打ちを名乗りながらも単なる居酒屋って業態が多いですねってなことを話す。
ただの立ち飲み屋が角打ちを名乗るケースも少なくないから、角打ちってのは安く飲み食いできる店で料理もそれなりにある飲み屋のことだと、そう思ってる傾向がありますねってなことも話す。
ここ「平川酒店」には料理はなく、アテは店内で売ってるものだけだ。
だから俺が角打ちできるかと訊いたとき料理を求めているんじゃないかと、ややためらうような気配があったのかなと思われた。
決して俺が怪しいオッサンだから警戒したわけではない……と思うよ、たぶん。
大牟田の角打ち事情を訊いてみたが、他には1軒くらいしかやってないんじゃないかと教えてくれた。
場所をざっくり説明してくれて、たぶんそれは井ノ口酒店のことだと思われた。
あとは、この店が面している道路は県道18号大牟田川副線になるんだが、北上しても瀬高(福岡県みやま市)までに4軒くらいしか酒屋はないみたいよと教えてくれた。
大牟田で角打ちってのは、思ったより望み薄なんだなと判って参考になりました。
ラガー缶350ml、220円。
正しく角打ち価格だね。
ひっそりだが、角打ちできる酒屋に出会えて良かった。