そういう認識だったから、飲み屋事情としてはプアな街だなとずっと思っていた。
いやー、違ったね。
朝から開いてる飲み屋があったんじゃん!
この店の存在は、俺にはちょっとした驚きだったよ「酒津屋」。
地下鉄栄駅、森の地下街南一番街に位置する。
この店、なんと朝7時から営業してるんだよ、素晴らしいな。
そしてランチタイム過ぎのアイドルタイムに閉めたりせず、昼下がりもずっと通し営業だよ、素晴らしいな。
朝酒、昼酒が楽しめる店は素晴らしい店だ。
昼酒砂漠だと思っていた名古屋にあっては、なおさらこのとほか素晴らしい。
そしてさらに、味噌カツもあるでよ、どて煮もあるでよ、エビフライもあるでよ、手羽先もあるでよ、という名古屋ローカルフードが揃っていて、他所から来た観光客にとって“名古屋メシ”観光がこの店一軒でほぼほぼフォローできる便利さがあるね。
さっそく、どて煮とビール。
赤星、いいよねぇ。
どて煮は、この店ではホルモンじゃなく牛すじ煮込みなので内臓嫌いの俺にもありがたい。
こっくり煮込まれて、ビールがすすむ味だぜぃ。
俺が立ち寄ったのは日曜の10時台、先客にオッチャンが何人か、いずれも独り客でマイペースで飲んでいるのが良い。
タイル張りの床に、お茶屋か団子やみたいな四角くて小さい椅子がかわいい。
席数はけっこうあって、ランチタイムも客がさばけるだろうな。
店員さんは推定大陸系のオニーチャンが何人か、あまり会話は達者じゃなかった印象だがオーダーに問題はない。
名古屋ローカルフードだけじゃなく、大衆酒場王道メニューもきっちり揃えているのも好印象だな。
そこまで酒場文化に恵まれていないと思える名古屋だから、いわゆる大衆酒場的なものを求めるニーズも満たすね。
まぁ俺は他所から来てるから名古屋的なものを注文するのだが。
そういうわけで、味噌串カツ。
串カツに味噌がかかってるんだよ、名古屋らしいよなぁ。
味噌串カツでビールを飲み干し、どて煮はまだ残っているのでポン酒いっとこう。
なんか知らんポン酒、メニューにも“日本酒”としか書いてない。
それでいいんだよ、大衆酒場では銘柄がどうこうなんて俺は気にしない。
ま、大衆酒場としては、どて煮480円、味噌串カツ480円、赤星中瓶490円ってな感じで、安くないんだよね。
でも、名古屋なら許せるわ。
名古屋は安く飲み食いできる街じゃないって俺は認識してるから、この店の価格設定も名古屋なら気にならない。
それに、名古屋において貴重な朝酒、昼酒ができる店だからな、かなり俺の許容値もユルくなるんだわ。
なんかこう、名古屋にもオアシスはあったんだ!っていう嬉しさがあったのよ。
もうね、名古屋に行くことがある度に、この店には寄りたい。
名古屋を訪れるという人には、この店を勧めたい。
ここは「酒津屋」の“中店”になって、近くに“東店”ってのもあるらしい。
そちらにも行きたいね、是非。
↓「食べログ」での店舗情報
酒津屋 中店 (定食・食堂 / 栄駅(名古屋)、栄町駅、矢場町駅)