と思ったら、そこは角打ちできる酒屋だった。
薬院駅のすぐ裏なのに、この辺は住所的には平尾1丁目になるのかぁ……などと思いつつ歩いていたら店先にテラスみたいにテーブルと椅子を出して開放している店がった。
その場所は喫煙所のようだったから、ああタバコ屋なんだと思った。
その店は古ぼけていて店舗兼住宅のようで、店先にテラスなんて洒落たことをしているけど俺が好きな古くからの個人商店の風情があった。
で、よく見るとタバコ屋でもあるけど酒屋なのね。
と、ここまでは今年2016年の2月頃の話だ。
店に入ってみて、ここで角打ちできるか訊くと、17時からだと大将が答えてくれた。
その時は昼下がりで、まだ角打ちできる時間帯ではなかったから、きっと機会を改めて立ち寄ろうと思った。
それから時が経っちゃって6月、ようやくフラっと立ち寄る機会を得た。
もう角打ちできると判っているので、ビールなど飲もうと寄ってみました。
ところで。
店先のテラスに猫がいた。
人に慣れているようで、俺が近寄っても逃げないどころか、ちょっと寄ってきてくれた。
写真を撮ろうとすると座って被写体になってくれた。
ああ嬉しい。
もう気が済んだ。
いやいや、ビールを飲みに寄ったのだ。
平日の18時ちょい前、もう角打ちタイムで常連であろう先客が何人かあった。
そう広くない店内には奥行きのあまりないカウンターがあつらえてあり、そこで飲むことができた。
冷蔵ショーケースからキリンラガー缶をいただく。
カウンターには、折りたたみ式の拡張カウンターが用意されていた。
それを展開して使わせてもらう。
こういうギミックは男の子には楽しいものだ、俺はもうけっこうなオッサンだが。
大将はフランクなオイサンで、見知らぬオッサンである俺にもオープンマインドで接してくれた。
先客たちは皆が常連のようだったが、オッサンやオバハンだけじゃなく若い男子もいたのが、薬院というロケーションならではなのかな。
ここは喫煙可能だった、ありがてぇな。
常連たちの会話を聞き流しつつ、そこには加わらず大将と少し話した。
店先の猫のことを訊くと、一年くらい前に現れて居ついてしまったそうだ。
へぇ、昔からいるってわけじゃないんだな、それでも立派に看板猫の役目を果たしている。
ここは、角打ちってものを体験したことがない人でもスルっと入っていけそうな気がするよ。
喫煙者ならなおさら、店先でタバコを喫いつつ店内の様子を伺って、良さそうなタイミングを選んで入ってみることできるだろうと思う。
非喫煙者には、逆にバリアを張られてるようなもんかもしれないけどね。
薬院駅を利用して通勤や通学をしてる人は、一度ぜひ立ち寄ってみるといいんじゃないかな。
↓「食べログ」での店舗情報
みきもと屋酒店 (日本酒バー / 薬院駅、薬院大通駅、渡辺通駅)