たまたまTwitterのTLで「宮原酒店」が2020年いっぱいで閉業すると知った。
今まで足繁く通っていたわけでもないのにおこがましいとは思ったが、店を開けているうちに行こうと思った。
俺が訪れたのは2020年11月25日。
もはや、看板も下ろされていた。
わかりにくいかと思うが、もともと屋根まわりやテント辺りに看板があったんじゃなく、屋根より高く伸びた鉄柱に袖看板があったのね、それが無くなっていた。
店内は普通に営業状態で、常連諸氏が飲んでいた。
量り売りの日本酒を一杯。
酒のアテに、ミンチカツを。
カセットコンロの上のフライパンにクッキングペーパーを敷き、その上で温めてくれた。
以前に立ち寄ったときと、同じ様子であったが、やはり常連氏の話題は店を畳むことに及ぶ。
それに便乗し、りゆうとか経緯とかを少し訊いてみた。
が、それを俺がここに書いても詮無いことで、だから書かない。
<初回投稿:2016年07月17日>
角打ちできる酒屋を訪ねようと、電車に乗って折尾へ。
博多駅からJR在来線で40分ちょい、片道940円の折尾は、俺は初めて訪れる。
ちなみに特急も利用できるが所要時間はたいして変わらないのに料金は2倍ほど、在来線一択だな。
折尾で角打ちできる酒屋については、2件あるという下調べをしていた。
まず向かったのは、折尾駅から歩いて5分ほどの「宮原酒店」。
駅の東口を出て、筑豊本線の線路を越えて“この辺、民家しかなくねぇか?”って静かな辺りに佇んでいる。
やや視線を高くして探していれば看板が目にはいるだろうが、目線を下げていると酒屋だと判りにくいかもしれない。
店先には自販機、郵便ポスト、そしてタバコを売る小窓があり、あまり酒屋っぽい様子ではないとも思える。
が、入り口は開け放たれていて立派な立ち飲みカウンターが見えるから、事前情報がなく通りすがりでも“ここは飲めるな”と確信できるだろう。
上の画像は店内からのアングルだが、入ってすぐ左手に立ちカウンター、床はコンクリの土間ってのが良い。
俺が店に入ると、柔らかい物腰のオバチャンが優しく迎えてくれた。
入り口と同様、裏口も開け放たれていて、風が通って店内は涼しい。
駅からわずかな距離だが強い日差しのなか歩いてきた俺は、店内の涼しさに思わず“ふぅ……!”と声を漏らした。
それに反応したオバチャンと常連さんたちの笑い声。
裏口の近くにはテーブルが用意され、そこは近所のオッチャンたちが集う集会所のようだ。
オッチャンたちに暑いですねなんて挨拶しつつ、冷蔵ショーケースからビールを。
黒ラベル、いいよねぇ。
扇風機の風があたる座れる席をオバチャンがすすめてくれたが、立ちカウンターへ。
カウンター上には灰皿が置かれていたからだ。
角打ちできる酒屋は、飲み屋じゃなくて酒の小売店であるから禁煙のところも珍しくないが、ここはタバコ喫えるからありがてぇな。
カウンター内の棚には酒が並んでいて小売しており、正しく昔ながらの酒屋の角打ち。
でありながら、酒のアテは乾き物だけじゃなくいろいろ用意されてるね。
常連のオッチャンたちは町の行く末について討論しており、まさしく近所の常連のたまり場。
地域でずっと愛されてる酒屋っていう風情があって、そういうの良いよなぁ。
俺が立ち寄ったのは平日の15時過ぎで、そういう時間帯にも常連が集まってるのは地域に根ざしてる感が深く、たとえ近所にコンビニとか出店しても安泰じゃないかなって安心感がある。
あ、常連バリヤーとかないからね。
通りすがりの怪しいオッサンである俺も、ウェルカムに迎えてくれたし。
角打ちビギナーにもおすすめできる酒屋です。
↓「食べログ」での店舗情報
宮原酒店 (立ち飲み居酒屋・バー / 折尾駅)