近鉄南大阪線河内天美駅最寄りの現場に通っている期間に、河内の映画を観た。
新世界東映で上映の「河内のオッサンの唄 よう来たのワレ」だ。
劇中の川谷拓三による台詞で、物語の主な舞台は河内松原だと思われた。
そんなわけで河内天美から3つ隣の河内松原駅まで移動してみた。
が、昼下がりから飲めそうな店は、ちょっと見当たらなかった。
けっこう歩き回って探したがダメで、高見ノ里駅の辺りまで彷徨ってたらすっかり夕方に。
街道沿いに「あおいや」という店があって、もともとは「葵屋酒店」だったらしいが今は立ち飲み屋か。
ようやくビールにありつけた、キリンラガー瓶があって嬉しい。
灰皿もあるので助かる。
地域の常連客ばかりが集う店のようだった。
互いを愛称やファーストネームで呼び合う世界線で、だいぶ付き合いが濃いようだった。
朝の何時まで何時間飲んでいたか、ゴルフの話題、誰それが何々したらしいといった会話。
これが河内か、映画の中の登場人物みたいだな、と俺はビールを飲みながら余所者感を味わっていた。
余所者館は不快ではなく、むしろ物語世界に入り込みつつ傍観しているような面白さがあった。
なので、焼売とチューハイを頼み、もうちょい余所者感に浸っていようと思った。
なかなか面白かった。