枯れた風情の心地よさ「高野酒店」大阪市都島区片町


あぁ、昼間はやってないんだな、と以前に空振りしたことのある「高野酒店」。
夜に再訪してみたら、ばっちり営業してた。









緑色のテントが映える。
店の正面(側面の入り口もある)に立つと、入り口が右と左にあるのが判る。
右は明るく広く、椅子があって座れる様子。
何組かのおじさんたちが楽しげに飲んでいた。
一方の左は、薄暗く寂しげであった。









まずビール、サッポロラガー瓶があって良かった。
何しろ店頭には嫌いな銘柄の名前があったので、なかば諦めつつ暖簾をくぐったから。
灰皿もあって素晴らしい。



ところで俺が入ったのは、左の入り口からだよ。
明るいより薄暗いほうが好きだし、客がいるよりいないほうが好きだもの。
そしてそれは正解だった。
左から入った空間は、枯れた雰囲気がたまらない、これぞ俺が酒場に求めるものだ、という様相。
大将だろうか、おじいさんが独り(右には別にスタッフがいる様子)迎えてくれた。









控えめな張り紙に酒のアテが書き出してあった。
ラッキョ、竹きゅう、じゃこおろし……と地味なラインナップ。
店の渋さ、佇まいに見合うラインナップとも言える。
しかし俺は渋い店が好きなのに“お子様の舌を持つ男”なので、グラタンコロッケとウインナ、を。
我ながら様にならんなぁと思うよ。









ビールを飲み干したら、おでんと日本酒。
玉子と、豆腐。
でかい鍋に沢山のタネが、じゃなくて控えめに小規模なおでん鍋、これもまた渋い。



おじいさん(大将かと思われる)は、簡素な丸椅子に腰掛けて、うつらうつらと船を漕ぎかけていた。
これもまた、たまらん。
こういうのが良いのよ。
ずっとこんな感じで続いていただきたい店だなぁ。





この店に立ち寄ったのは2023年10月02日
↓「食べログ」での店舗情報
高野酒店立ち飲み / 大阪城北詰駅大阪ビジネスパーク駅京橋駅