福岡赤十字病院が面している日赤通りという大きな道路がある。
それは交通量の多い通りで様々な路面店も建ち並んでいて賑やかであるが、ちょいと角を曲がって路地に入ると、けっこう昔ながらの町並みって風情が残ってもいる。
天神を背にして南へという進行方向なら、右手に日赤病院を見ることになる。
左側を歩いていて病院を越して二つめの角を左折すると、なかなか味わいのある飲食店が何軒か並ぶ通りがある。
そのなかの「ほしのや」という店に立ち寄った。
すごく、なんか惹かれる風情の外観なんだよねぇ。
この角っこに、もう何十年前からこの姿であるんだろうって思っちゃう。
店に入ると、カウンター席だけみたいだ。
しかも5席ほどしかない狭さ。
奥や2階に座敷などあるのかと思ったが、訊いてみると2階は民家とのこと。
ビールを注文したらキリンとアサヒがあるとのこと当然ながらキリンを選んら、ラガーじゃなくて一番搾りだった。
ま、たまにはいいか。
メニューを見ると、あまり品数は多くなかった。
ただオススメに筍があったので、筍いいなぁと注文。
おだやかに、じんわり美味しい筍の煮物。
これはビールよりポン酒を合わせたいなぁと、ポン酒も注文。
先客はなかったが後客で常連に違いないであろうオイサンが来て、店の人といっしょに沢田研二の映像を見ていた。
どうやらオイサンが撮りためたビデオテープからDVDに焼いたのかな?
映像を見ながら、女将さんが“この頃のジュリーは美しかったけど今はねぇ”といった感想を言うてらして、“ゆうてもジュリーも今や70近いですからねぇ”などと俺も会話に混ざる。
なんというか昔ながらの、庶民飲み屋って感じだな。
こういう店って、今や残り少なくなってるわけだが、ここはまだ続くだろう。
女将さんと、たぶん息子さんであろう若者の二人で店をやっているから。
推定息子さんが、きっとこのまま店を続けてくれるんじゃないかな。
それほど安い飲み屋じゃなくて(500円を下回る品はないって感じ)、安酒場好きの俺にとってダイレクトに好みとは言えないんだけど、ふらっと立ち寄ってほっこりしたな。
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