想像より穏やかな味だった名物カツライス「大井」大阪市浪速区大国

新世界東映で映画を観るとき、大阪環状線新今宮駅で降りて劇場へと向かうことが多い。
気まぐれに、今宮駅で降りてみた。
いつもは利用しない駅で降りて、うろうろしてみるのは楽しい。

大井

ちんまりと、だが昔ながらの町角の食堂といった風情の店が目に止まった。
「大井」という店なんだな、こういう佇まいって惹かれるな。
このときは通りすがっただけで、あとでネットで情報を拾ってみると、カツライスの名店として有名らしい。
ほほぅ、カツライス。

大井

後日、訪れてみた。
ここのカツライスが名物なのかぁ、店も有名なのかぁ、そういう気配は見えないが。
むしろ、だからこそ気になるって部分もあるし、名物カツライス云々はさておき存在感そのものに魅力がある。

大井

ところで、俺は“カツライス”なるものを食ったことがあるのか、定かでない……たぶん食ったことないかも。
カツライスというのは全国的に洋食屋さんで出されるポピュラーなメニューかというと、そうでもないよな、見かけたことはないかもしれないぞ。
しかし、話はちょっと逸れるかもだが、かつて(昭和20年代かな)「大映」という映画会社が勝新太郎と市川雷蔵という二大看板スターを“カツライス”と称して売り出した、というような記述を映画に関する書籍とかネット上の記事なんかで何度も目にしている。
キャッチコピーに使うくらいだから“カツライス”というものは一般庶民に広く認知されていたのかと想像するわけだが、この2020年の現在にググってみると大阪や愛媛のローカルグルメであるように紹介する記事なんかが見つかって、あまり全国的なものとは思えないんだよね。
昭和の頃は全国区の知名度だったのかな、いや前述の「大映」も京都なんで関西圏ではポピュラーだったということなのかしら……
いや、話を戻そう。

大井

対峙したカツライスは、ソースたっぷり。
カツに縦横に包丁がはいっていて、この見た目が店のロゴマークみたいになってるわけね。
カットしてあるとスプーンだけで食うのが楽。

大井

食い進めると、茶色い見た目や、“カツがライスにのっててカツライス”っていう単純かつ気取らないネーミングからの印象よりも、あっさり目の味なんだな、と。
想像したより、穏やかな味付けなんだね。
でもまぁ胃もたれとか胸焼けの心配がいらないやつだね、これ。

大井

ノーマルのカツライス、580円也。
今日日、こんなにお安くていいのかしら、っていう嬉しい安さ。
気楽に、また来たいなって思える価格帯だよねぇ。
次はカツカレーを食いたいかもだが。

この店に行ったのは2020年02月14日
↓「食べログ」での店舗情報

大井洋食 / 今宮駅大国町駅今宮戎駅