初めての高井田ラーメン「中華そば 光洋軒」大阪市東成区深江南

大阪には“地ラーメン”ってないよな、って思ってた。
その地に根ざした、昔からあって、そのエリアでずっと愛されているラーメンっていうやつ。

ごめん、今回だいぶ前置きが長くなる。

九州では、福岡には博多ラーメンがあって、さらにエリアを限定して長浜ラーメンがあって、博多ラーメンと長浜ラーメンは違うものだなという差異も確認できて、さらに福岡県内でも久留米のラーメンは別物で、隣県の熊本のラーメンもまた、博多や久留米のものとは違うなって独自性が見える。
九州北部だけでも“地ラーメン”と呼べるものは複数あるなって思えるのに、大阪には、ないよなぁ。
都市の規模の大きさの割には、大阪には“地ラーメン”ってないよなぁ……と、ずっと思っていた。

強いて言えば「神座」なのかな、って20年くらい前には思ってたが、あまり魅力を感じなくて食ったことはない。
また、Twitterで交流のあるネイティブ大阪人の方から“あれはルーツは奈良なんだよね”とサジェスチョンをいただいて、あぁ大阪のものじゃないんだなぁ、と。

ま、大阪は粉もの文化だし、うどん絶対勢力圏だし、ラーメンは別にどうでもいいのかな大阪の人は。
俺も別にラーメンというものにそれほど情熱はないし、大阪“地ラーメン”問題で真剣に悩んでいるわけでもない。
と、そこで前述のネイティブ大阪の方から“高井田ラーメン”という聞いたことのないタームが投げかけられたのだった。

高井田ラーメン、それこそが大阪の“地ラーメン”と呼べれるものなのか。
気になって、実際に食ってみたいなぁと高井田まで行ってみたね。

中華そば 光洋軒

初めて聞いた地名なので、遠かったりアクセスが悪いエリアだったら億劫だなぁと思ったが、なんのことはない近鉄布施駅から歩いてちょっとの場所だった。
布施は、何度か飲みに行って馴染みがあるし、好きな町だ。
千日前線の新深江からも遠くないロケーションで、そっちからアプローチした。

中華そば 光洋軒

前述のネイティブの方から高井田ラーメンの店として二軒を教えてもらっていて、そのうちの一軒「中華そば 光洋軒」へと訪れた。
老舗っぽい風格のある面構え。

中華そば 光洋軒中華そば 光洋軒

初めての高井田ラーメン、品書き的には中華そば、600円也。
まず、黒い、スープが黒い。
醤油の香りが鼻腔を刺激する。
肉、メンマ、多量のネギ、無骨なルックス。

中華そば 光洋軒

麺が太い、かなり太い、博多の細麺に慣れ親しんだ俺にとって、これは極太だ。
噛むのに苦労する、というファーストインプレッションを抱いたほどに、太くて反発力さえ感じた。
スープは直球で醤油味だな、まったくストレートに醤油濃い味、塩っぱさ。

かなり独自性を感じて、紛うことなき、これぞ大阪の地ラーメンだ、というものを味わえた。
行った甲斐があった、と大いに満足した。

もう一軒、この日は休みだった高井田ラーメンの店にも、いつか行ってみたいな。

この店に行ったのは2020年02月17日
↓「食べログ」での店舗情報

中華そば 光洋軒ラーメン / 布施駅新深江駅小路駅(大阪メトロ)