いわゆる“一膳飯屋”という形態の、作り置きの“おかず”が並んでいて好きなものを選べる店が好きだ。
おかずを、酒のアテにして飲むのが好きなのである。
そういうことができる店を、俺は“飲める食堂”と呼んでいる。
おかずのラインナップがすごい食堂が港区弁天にあると、GoogleMaps巡りでたまたま知った。
ぜひ行ってみなければと、JR弁天町駅からだいぶてくてく歩いた、体感15分ちょい。
辺りは住宅と製造業、あと港湾関係の物流業が多いなぁと感じていたら、とつぜん目的の店が視界に入った。
割と唐突に存在する感じの「井筒食堂」。
昭和の頃からやってます、という風情が良いね。
店先には、店のシステムが丁寧にアナウンスされている。
独特の“片道セルフ形式”という語句があるが、おかずをセルフで選ぶんだけど片付けは不要だという意味。
圧巻の布陣、いろいろなおかずたち。
店内、けっこうな席数があるが、いくつかのテーブルを占拠している、多種多様なおかずたち。
揚げたもの、焼いたものが多いという印象はあるが、煮ものなんかもちゃんとある。
おかずたちを眺めているだけで、なんだかニヤニヤしてしまうという気持ち、わかってくれるよね。
どれも手頃な値段だし、値札に説明書きが添えられているのも嬉しい。
白身フライ、からあげ、ウインナー、だし巻きの皿300円也を選んだ。
そしてビールだ、キリンラガー瓶があって嬉しい。
揚げもの多めの皿を選んだのは、ビールのお供にするためだったわけです。
ただしビールは中瓶だったので、ちょっと物足りなかったんだけどね。
平日の12時台後半、盛況。
店内画像はお客さんが途切れるタイミングを待って撮ったもので、実際は8割強の席が埋まっていた。
店内画像の中央辺りに写っているのは飯類・麺類の注文カウンターだ。
そう、作り置きのおかずだけじゃなく、注文後に調理してくれるメニューもあるのよ。
そして俺はカレーライス550円也をお願いした。
実は、おかずで飲むだけが目当てではなく、カレーライスも目的のひとつだった。
ライスとは別にカレーがソースポットで供されるカレーライスが大好きだ。
この店のカレーはそういうカレーだと、GoogleMapsに投稿された画像で見ていて、食いたいと思っていた。
カレーはとても美味しく、具材の存在感もあり、すごく満足した。
俺にとって禁煙であることが残念だった。
周りは港湾関係とか製造業が多いから、そういうとこで働くオッチャンが主な客層なら喫煙でいいじゃん。
そう思ったんだが、13時が近づくとオッチャンらはささっと撤収していき、入れ替わりに家族客が。
なるほど、そういう客層も多いんだったら禁煙も止む無しだなぁと納得。
喫煙可だと子供連れは入店できないもんねぇ。
ビールが中瓶でも、禁煙でも、すごく気に入った。
だから何度でも再訪したいなって気持ちなんだけど、ちょっとハードルの高さがあるのよね。
それは、営業時間が11時半から14時までと、すごく短いってこと。
以前は夜の営業もやってたそうだが、今はやっていないと店のオバチャンに訊いた。
場所的に普段の行動権から外れているし、時間の制約もあるけど、必ずきっと再訪したい。