熊本では珍しい正しい立ち飲み屋「国府酒店」は6周年を迎えてなおも立ち飲み屋として健在

<追記:2016年05月05日>
地震後の健在を確認。

熊本市中央区は、そう大きな被害はなかったとメディアで見聞きしていたのではあるが、実際に健在なのを確認できて良かった。

国府酒店

よく観察すると厨房内のレイアウトが変わってるようだったり棚の様子が変わったようだったり、被害はあったようだ。
だがでも、営業できていて客足も悪くなかったので、なによりだ。

熊本では希少な立ち飲み屋だから、大きな被害がなく営業できていて良かった。

<追記:2015年12月31日>
相変わらず立ち飲みを貫いている「国府酒店」。
同じ店のことを何度も書くのは日記みたいで好きじゃないので書いてないが、この店にはしばしば立ち寄っている。

熊本民は立ち飲みを許容する度量が無い文化レベルの低さなので、立ち飲みを謳っておきながら椅子完備の店ばかりになるというプアな飲み屋事情がある。
だが「国府酒店」は、ずっと立ち飲みだ。
ポリシーを曲げないという点だけでも、俺はとても支持している。

さて2015年の営業は30日までだったので、飲み納めに立ち寄った。

国府酒店:酒

年内最後だったからなのか、すごく盛況だった。

年明けだが、2日から営業するそうだ。
働くねぇー。

国府酒店:店内

ただし5日は貸し切りとのこと。

また2016年も、しばしば立ち寄るだろう。

<初回投稿:2014年10月24日>
立ち飲み屋ってものが、好きだ。
そりゃ座って飲むほうが楽なんだが、立って飲むのも一興だ。

わざわざ立つことが好きというより、いろんな飲み方のバリエーションのひとつとして、たまには立って飲むのもイイじゃんっていう好きさ。
いろんな飲み方が世の中にあるんであれば、それはいろいろ楽しみたいよねっていう。
バーのカウンターで飲んだり、居酒屋のテーブル席で飲んだり、家で晩酌したり、夕暮れ前の公園で缶ビール飲んだり、エトセトラエトセトラのうちの、立ち飲み。
そのときの気分にあわせて、いろいろな飲み方をしたい。

が、熊本では、立ち飲みを楽しめる店が少ない。
一時期、立ち飲み、角打ち風を名乗る飲み屋がちょっとブームみたいに増えたことがあったと思うが、だいたいどの店も正しく立ち飲みではなかった…あるいは、立ち飲みではなくなった。

立ち飲みを標榜しつつ椅子が最初からあったり。
最初は椅子なんかなかった店でも、再び訪ねてみればいつのまにか椅子が設置されていたり。
そんなこと俺は望んじゃいないが、複数の誰かが椅子を望んだわけだろう、とっとと椅子を用意されてしまっていて“なんだよ…立ち飲みじゃねぇのかよ…”とガッカリすることが何度もあった。
それは熊本だけじゃなく福岡も同様だったな。

で、熊本で正しく立ち飲みであり続けている飲み屋が、水前寺の「国府酒店」なんだよ。

国府酒店:外観

国府酒店:店内


どういう店であるかは、2012年1月に『食べログ』に投稿した記事を以下に再録するので参照いただきたい。

==以下、引用==
電車通りに面して、サニーの並びにある立ち飲み屋。
かつては目の前に電停があったのだが、ちょっと移動してしまって(新水前寺駅電停)営業機会の損失になったんじゃないかと、気の毒に思ったりする。
もっとも、電車を降りたサラリーマンがふらりと立ち寄る店、でもなかった気もするが。

熊本には珍しく、純粋に立ち飲み屋である。
たぶん7人くらい立ってたら満杯に感じるくらいのキャパシティ。
酒はけっこういろいろあり、生ビール、缶ビール各種、焼酎、缶チューハイ的なもの各種、ポン酒、ハイボール、ウイスキー。
競輪帰りの近所のオッサンが立ち寄るような店なのに、ウイスキーが置いてるのは意外だが嬉しい。
アーリータイムズ350円、シーバスリーガル12年500円、と安くて有り難いが、誰か注文する人いるのかしらん?
自分も、なんか此処ではバーボンやスコッチという気分にはならず、たいていキリンラガー缶(400円)とハイボール(350円)を飲んでいる。
ちなみに、チャージとか、お通し代とか、一切ない。
それなのに、おしぼり出してくれるのには感心する。

大きな冷蔵ケースが設置されており、缶ビールなどはそこから自分で取って飲む。
よく冷えたグラスやジョッキも用意されているのはポイント高い。
冷蔵ケースには、おつまみ類も並んでいる。
ベビーチーズなど、自分で取って食うし、温めて欲しいものは店の人がレンジアップしてくれる。
その冷蔵ケースの隣に、もうひとつ冷蔵ケースがあり、かつてはボトルワインが何種類か置かれていたのだが、需要が無かったのだろうか今は空になっている。

昨年、2011年の9月で3周年だったそうだ。
オープン当初は16時から開店してたので利用する機会も多かったが、開店17時に変わってから残念になった。
開店16時の頃は、立ち食いうどん屋だか立ち歌いカラオケだかよくわかんない営業を15時までしてたのだが、今はどうだかわからない。
ちなみに屋号に“酒店”とあるが、以前は酒屋だったのを改装して、という店ではない。
そのような雰囲気は、いい感じに出ているが。
店の人はだいたいオバチャンで、今までに何人かのオバチャンが入れ替わるのを見たが、今は固定オバチャンんがいつもいる様子。
気さくなオバチャンなので、世間話しながら独り酒というのも良い。

まぁいろいろあるが、純粋に立ち飲み屋ってのは熊本では珍しいので、存続してくれると嬉しい。
ふらりと缶ビール1本、即会計でも済む店なので、なるべく立ち寄りたいと思う。
勝手な希望を言えば、13時頃に開店してくれればパラダイスなんだがな。
==引用ここまで==

引用した文中にある価格は、消費税が8%になった際に多少変動しているので、あしからず。

もっとも最近に立ち寄ったのは2014年10月14日。

国府酒店:看板

開店は17時で、日曜にも店を開けている。

国府酒店:冷蔵庫

今の時期は、おでんが嬉しいね。
一個100円。

国府酒店:おでん

おでんにはポン酒だね、冷やで。
銘柄は剣菱。

国府酒店:ポン酒

ポン酒はなみなみと注いでくれるよ。

国府酒店:ポン酒

酒飲みにとって嬉しい、この表面張力。

国府酒店:ポン酒なみなみ

もう6周年、ずっと立ち飲みのままで健在で嬉しいね。
正しく椅子なんざ置いてはない。

国府酒店:正しく立ち飲み

(いま気づいたが一脚だけ椅子が写ってるな…ま、ご愛嬌)

酒屋の角打ちではないので、いろいろ調理されたメニューがあって、小腹も満たせるよ。
刺身とか、生ものもあるしね。
今の時期、湯豆腐、蒸し鍋(肉と野菜ったっぷり)なんてオススメですよ。

今でも変わらずノーチャージ、お通し代などないのに、おしぼり出してくれる。
缶ビール1本だけ飲んで、じゃあまたねと帰っても気にならないチョイ飲み感も健在。
気軽に使える。

客層としてはほとんどオッサンばっかりなんだが、若い女子でも楽しめると思うし、怖くないと思うよ。
いろんな客層が気軽に楽しめる店だと思うんだよ。
もし存在は知っていて、でも入ってみるのに勇気がいるかもと思っている人がいたら、大丈夫だから一歩踏み出してごらんなさいと背中を押したい。
さぁ、ぜひ。