気になっていながら、店先から得られる情報が少なくて、入ったものかどうしたもんかと立ち寄るのを長いこと躊躇していまっていた。
日替わり定食がある、それは750円だ、というのは判る。
だがそれが、どういうものであるのかは一切わからない。
それでもう2年くらいはドアを開けないままでいつつ、気になり続けてもいた。
遂に訪れてみたら、カウンターの中の朗らかなマスターが、明るく迎えてくれた。
店内の様子は、寂れた古い喫茶店という外観から想像していたものより、ずっと格調高いんだと感じた。
広く、自然光を取り込んで明るく、それでいて適度にゴチャついた空間もある。
日替わりはどういうものかと訊くと、アジフライとコロッケとハンバーグと白身魚と(あと忘れた)があると説明してくれて、えっ日替わりなのに何種類もあるのかと思った。
なんだかよくワカランと思いつつ、白身魚でお願いした。
提供されたのは、こういうものでした。
なるほど白身魚のフライと副菜があるのか。
さて上の画像は主菜をアップで撮ったものだが、カメラを引いた全体像を見てください。
弁当箱に主菜、副菜、ゴハンが盛られて、それに味噌汁が付くという構成なわけだが。
見て欲しいのは、いくつかのエリアに仕切られた弁当箱の中で、明らかに思いっきりスキマが空いてたりする。
そしてゴハンの装い方が、なんか偏っている。
これって……好きなタイプの大雑把さだ。
うん、なんか好きだよこういうの。
主菜の魚フライは、注文後に揚げてくれた。
副菜はおそらく、あらかじめ調理されていたものと思われた。
ああ、つまり……と、食べながら思い当たったのだが、主菜はレギュラーの固定メンバーで、副菜と味噌汁が日替わりってことなのかな。
食後にはコーヒーが提供される。
カウンターの席についてちょうど目の前にコーヒーをサーブするための準備があって、パッと見てサイフォンかなと思ったが、よく観察するとコーヒーサーバだけがセットされてるから保温のためだけに使われてるのかな? それにしてもクラシカルな趣のある装置だなと思った。
それはそれでコーヒー自体の味は、俺の好みからするとちょっと薄いなと感じた。
マスターは、だいぶ人生の先輩という感じで、かつ気のいい福岡のオイサンという空気がある。
たぶん客はほとんど常連さんばかりかなと想像されたが、一見の俺も快く迎えてくれた。
さて、冒頭に“ずっと気になっていた“と書いたが、それは昭和の喫茶店という外観の趣きに加え、入り口ドアの脇のグリーンの看板に“Coffee & Whisky”と記してあるからだ。
へぇウイスキー飲めるの? というのが気になっていた。
会計時にマスターに、夜はウイスキー飲めるんですかと訊いてみたら飲める、とのこと。
気が向いたとき、夜に、再訪してみたかもと思った。
↓「食べログ」での店舗情報
あかしや (喫茶店 / 赤坂駅、天神駅、西鉄福岡駅(天神))