更新にラグがあるが2015年4月下旬の東京飲み屋巡り三晩目、北区十条での二軒目へ。
十条駅近辺は狭い通りの商店街に飲み屋がたくさんあるなぁ。
素敵な町じゃないか。
赤い提灯に惹かれて「田や」という酒場へ。
おっ、広いね。
そこまでオオバコでもないが、広々とした店内と思わせるのは天井の高さか。
入って右手にカウンター、左手には小上がり……いや座敷って言うべき広さかな。
さて独り飲みが好きで、だいたいいつも独りで飲み屋を巡る俺だが、この日は珍しく同行者がいた。
それでカウンターは迷惑だろうから、座敷へと上がった。
俺は胡座をかくのが下手糞で、小上がりや座敷は基本的に避けるんだけどたまにはいいか。
店内いろんな箇所にメニューが貼ってあり、品数は豊富でなにを注文すべきか迷う。
東北の料理とかもあるんだなぁ、とか思っているうちに店のオバチャンがお通しを運んできてくれた。
あー、これは。
筍、玉子焼き、山菜、煮た竹輪。
これはもう、ポン酒いくしかないだろうっていう素敵なお通しだな。
お通しって、好きなシステムでもないんだが、こういう酒を美味しく飲んでねって気持ちが見えるものは好きだ。
ビールとかハイボールとかをまず飲んで落ち着いてから、優しげでフレンドリーな接客のオバチャンにポン酒を注文した。
この酒器が面白いんだが、これは東北由来なんだろうか。
それにしても味のある店内、建物そのものも。
古びた、大衆酒場あるいは庶民居酒屋という風情だなぁ。
今や居酒屋という言葉から連想するのはチェーン展開の企業ビジネス系店舗になってしまってる感があるが、そもそもだいたい居酒屋ってのはこういう店だよ。
店内を見渡してみて、ああ座敷だとこういう視点かと思った。
いつもならカウンターに独りで座るから、視線は主に目の前にしかいかないが、座敷だと店内ぐるりと見渡せるんだな、と。
カウンターからぐるりと見渡そうとすれば、妙な感じに身体を捻らなきゃいけなくて不自然になるから、しないんだよね。
たまには座敷ってのも悪くないなと思った。
そう思ったのも、この店が魅力的な店であるからだが。
同行者がなんかいろいろ食べものを注文していた。
それぞれ美味しそうだったが、俺は玉子焼きを。
このブログで何度か書いてるが、ポン酒と玉子焼きって組み合わせが好きなんだよ。
しかしまぁ、これを書いてて店舗情報などネットで再確認してて知ったが、ここって「孤独のグルメ」で紹介されて、玉子焼きが取り上げられたんだね。
知らなかったのに、玉子焼きを頼んだから「孤独のグルメ」見て注文したんだと思われたかなぁ。
いや店のオバチャンは、きっとそんなこと思ってなかっただろう。
よしんば思われたとしても、どうでもいいや、心地良く美味しく飲み食いできたんだから。
↓「食べログ」での店舗情報