熊本市には路面電車が走っていて、その新水前寺駅前停留所の近くにある居酒屋「葦善」、わりと好きな店だ。
昼メシどきはラーメン屋として店を開け、夕方から居酒屋営業をする。
店先は植物が茂っていたり提灯が下がっていたりメニューが掲示されてたりと、ニギヤカだ。
以前は店の前辺りに市電の停留所があり、そこへアクセスするための陸橋の陰で木がうっそうと茂ってる店、って感じだったな、なんか世捨て人の隠遁先みたいな雰囲気で。
今は停留所が移動したので陸橋も撤去され、だいぶオープンな感じになった。
店先には“らーめん”と“炭焼”が同じくらいのウェイトでアピールされていて、なに屋さんなんだって感じもあり。
店内は奥に長くて右手がカウンター、奥にはテレビが見られる小上がりがある。
焼き鳥が、安い。
砂ずり、レバー、はつ、などなど80円で、ししとう、ピーマンとか60円という安さ。
安いが、店先でアピールされてるようにちゃんと炭火焼で、それは店に入った途端に鼻腔をくすぐるスモーキーな匂いで納得する。
まず串を注文しておいてからビールを飲む。
キリンラガー瓶があって嬉しい。
串を注文するとキャベツが出てくるので、それを齧りつつビールを飲んでいると、やがて串が焼き上がる。
この日は、皮、豚バラ、わかさ、つくね、を注文。
炭焼きウインナーも追加注文。
串の他にも居酒屋メニューがいろいろあり、だいたい安い。
卓上のメニューとは別に、刺身などは黒板に記載がある。
おでん各100円は店の奥の鍋で煮えており、セルフで皿によそって本数申告制。
すべてのネタに串が打ってあるから本数の申告ってわけよ。
ビールのあとはポン酒と玉子焼きってのもいいが、ポテトフライとハイボールってのもいい。
ただハイボールは500円なんで、ちょっと高いなと思ったりもするけどね。
そして一通り飲み食いしたら、ラーメンがなかなかいい感じ。
シラフで食ったら、ちょっと塩っぱいかなって感じだが(シラフで食う事はあまりないが)、アッサリ豚骨ツルツル麺で、飲んだあとの締めに良好。
熊本ラーメンってより、福岡の屋台で出てくるラーメンに近いと俺は思う。
ちなみに夜に、酒を飲まずラーメンのみ食って帰るのも可。
焼き鳥焼いてるオジサンは寡黙で職人っぽいが、別に人間嫌いとかではないようだ。
つーか、奥さんはおしゃべり好きのようで、なんやかんや話しかけられて串を焼きながら言葉少なめに相づちをうってる姿が微笑ましい。
店内全体がスモークされてるんじゃないかというスモーキーさで、女性客は服に匂いが移っちゃうって心配するのでは、というレベル。
まぁ俺は食欲をそそられてイイなぁと思うんだけど。
ラーメン、明太子、馬肉(桜納豆)、からし蓮根と、北部九州の食べものがだいたい食えるんじゃないかってところもあるから、九州に観光に来る人に薦めるにも良いんじゃないかと俺は思うんだよね。
熊本駅や繁華街にある観光客ターゲットの企業系居酒屋に行くより、ずっと良いと思うぜ。
路面電車で行けるからアクセスもそう悪くないしね。
キリンラガー瓶
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