＜追記：2024年02月21日＞
とうとう2023年12月23日迄で営業終了となりました。
最初に聞いた話だと夏頃に閉店の予定とのことだったが、それからけっこう延びたんだけど、やはり終わりは来た。
”残念ながら”という気持ちだが、同時に“お疲れ様でした”とも。
営業しているうちに、できるだけ行っておこうと思った。
せっかくだから、注文したことのない甘味メニューをいただいてみようと思った。
甘味はいくつかあるが、まずバナナクリーム。
アイスの上にクリームが、両サイドにフルーツが、清涼感のあるガラスの器にこんもりと。
そしてアイスの下にはカットしたバナナが埋まっていた。
この物量で450円、嬉しいね。
甘くて冷たいものを楽しんだら、熱いコーヒーとタバコ。
別に日に、また甘味を。
今度はチョコレートパフェ450円也。
甘味はなんでも450円かな、わかりやすい。
バナナクリームよりフルーツの種類が多くて、お得感。
いっぽう、名前の割にはチョコ成分が少なく見えるんだが、底にしっかりチョコ埋まってた。
また別の日に、もう季節は夏。
暑さでトチ狂っていたのか、クリームみつ豆とアンミツを混同して、クリームアンミツと注文してしまった。
マスター、一瞬“えっ?”となったが、作ってくれました。
あんこもアイスも乗ってるよ、嬉しいね。
甘いもののあとはコーヒーとタバコ。
もう、当初予定されていた営業終了の時期を過ぎていた。
いっそこのまま、ずっとやってくれないかな、なんて思いながら店内の光景をしばらく眺めた。
いよいよ閉店の日が決まってしまった。
最後に、あのサンドウィッチを食べておきたいなと立ち寄ったが、“サンド売り切れです”の貼り紙が。
そういう予想は、ちょっとしてた。
やっぱり名物メニューだったんだよね、みんな食べに来たんだろう。
サンドウィッチの次に印象に残ってたバナナクリームをお願いした。
なんかね、他の甘味より無骨なんだよね、色味が同系色なせいかな。
キウィの緑色やリンゴの赤があれば華やかなんだけどね、いやでも質実剛健な感じで良いよ。
たっぷり埋まってるバナナで小腹も満ちる。
締めにコーヒーとタバコ。
この翌日が、最終営業日だった。
最終日に行くこともできたんだけど、それは遠慮した。
きっと俺なんかよりヘヴィに愛好してたお客さんで一杯になって、入れない人もあるかもと。
もうこの光景も見納めか、そう思うと名残惜しかった。
良い喫茶店だったなぁ。
ありがとうございました。
＜追記：2023年03月12日＞
よく行く飲み屋のマスターから、東谷町ビルが取り壊しになると聞いた。
谷町九丁目駅直結の、「門」が入居しているビルだ。
ビルの地下1階が飲食店街になっているんだが、既にかなりシャッター街になっていた。
もしかして「門」も……と不安になったが、営業していてホッとした。
土曜、やがて14時になろうとする頃、店はノーゲストだった。
高齢のマダムが店内の掃除をしていたが、どうぞと招き入れてくれた。
コーヒーとサンドウィッチを注文して、静かな店内で待った。
ほどなくあれよあれよと後客があり、フロアの席はほどほど埋まった。
マダムのワンオペだったが、すぐに男性スタッフがヘルプに入った。
コーヒーを飲んでタバコを喫ってサンドウィッチを待った。
このサンドウィッチが食べたかった。
丁寧に作られるから提供に時間がかかるのだが、このときは急な客の入りで、なおさら時間がかかったかも。
だけどそんなことは気にならないんだよ。
これだけ手間をかけて作られているんなら時間がかかって当然だ。
サンドウィッチには、野菜や茹で玉子など細かく刻んで手をかけて作られたフィリングがたっぷり挟まれている。
これってパン4枚使ってあるかな、全体的なボリュームもたいしたもので、おまけにバナナも一切れ。
あいかわらず満腹になるサンドウィッチで、とても満足感が得られて350円。
お店は、まだはっきりとは決まってないが、夏頃までかなぁ、とのこと。
またサンドウィッチを食べに寄りたい。
＜初回投稿：2021年06月30日＞
大阪メトロ谷町九丁目駅に直結している薄暗い地下街……東谷町ビルって建物の地下商店街ってことになるな。
そこに佇む昭和な気配が色濃い「門」という喫茶店。
通りすがって最初に見かけたとき、わぁ素敵、いつか行かねばと思ったのですが、ようやく行ってみた。
この外観を見ると“古臭い寂れた喫茶店だろう”と感じられるかもしれないが、平日朝8時台、繁盛してた。
店先のメニューにはモーニングの案内は見当たらず、なのでコーヒーとサンドウィッチをそれぞれ単品でいただこう。
カウンターとテーブル席で構成されて、そこそこ席数がある。
なかなか席は埋まっていたが、空いてたテーブル席に落ち着くことができた。
けっこうご高齢のマダムと、もしかして息子さんかしらって男性とで切り盛りされていた。
マダムの柔らかい接客が、なんか安らぐ。
最初にコーヒーが提供された。
全席喫煙という様相で、コーヒーを飲みながらタバコを喫えるのは幸せだ。
サンドウィッチの提供には、わりかし時間がかかった。
しかし、それに見当たった満足度が得られるものだった。
ただ単にサンドウィッチくださいと注文しちゃったんだけど、これはミックスサンドということになるのかな。
細かく刻まれた野菜、玉子、少しのハムがしっとり合わせられていて、ふんわりしたパンに挟まれていた。
ああ、手仕事……って感じ、そら時間もかかるわって納得。
そんで、まぁけっこうボリュームがあるのよ。
おまけにバナナも添えられていて、ついでに茹で玉子まで出てきたよ。
満腹になって、しっかり朝メシ食ったなぁという充足感でいっぱいになった。
お得なモーニングの設定がなくとも、コーヒー230円だし、腹が満ちるサンドウィッチが350円だし、安いよね。
やがて9時になろうという頃に、客が引いていったので店内の写真を取れた。
レースのカーテン越しのスモークガラス、どっしりソファに小さなテーブル。
堂々たる昭和の喫茶店、という風情。
空いている時間帯に、また訪れたいなぁ、この空間でぼんやり過ごしたいなぁ。
そう思わずにはおれない喫茶店だった。
好き。
この店に行ったのは2021年06月29日
↓「食べログ」での店舗情報
門 （喫茶店 / 谷町九丁目駅、大阪上本町駅、近鉄日本橋駅）