古びてはいるがゴージャスだ「ジャマイカ」大阪市北区梅田


<追記:2024年01月27日>
あいかわらず「ジャマイカ」が好きだ。
いつも注文するものとは、ちょっと違うものを頼んでみた。








ミルクセーキだ。
これが何なのか、平成キッズは知らないかもしれない。
昭和40年代にキッズだった俺には、とても思い入れのある飲みものだ。
これが令和の今に、喫茶店でいただけるとは。
えっと、ミルクセーキがどういうものかは、各自でググってな。








そしてアイリッシュコーヒーだ。
これを注文するとき、大ママから“これ600円だけど?”と確認された。
確かに「ジャマイカ」においては、かなりの高額商品となる。
でも、アイリッシュコーヒーって1,000円近くしてもおかしくないものなので、いや安いんよ。
えっと、アイリッシュコーヒーがどういうものかは、各自でググってな。



やっぱ最高だよ「ジャマイカ」。





<追記:2023年02月28日>
いまだ「ジャマイカ」に魅せられている。









まずその存在そのものが、ゴシック(奇怪とか歪んでいるとかの意味での)で、クールだ。
この2023年の大阪の梅田の一等地に、こういう喫茶店が現存しているというのがゴシックだ。









このセンスの塊のような内装の店を、おばあちゃんおじいちゃんが運営しているというのもゴシック。
それはそうと、今回はこの店のメニューを落ち着いて眺めてみた。
意外と、いろいろあるんだね。









(生)レモンスカッシュを注文した。
値段は確認してないが、この店だもの、クッソ安いに違いない。
めっちゃ生で、とても美味しかった。









レモンスカッシュを飲みながら、タバコを喫いながら、店内を眺めると、うっとりする。
そしてやっぱり、この店の椅子、好きだな。









また再訪した。
この日は、ケーキセットをお願いしょうと思っていた。









普通にケーキセットが出てきて、びっくりした。
というのは、ケーキセットは390円なのだ。
だから、セットのケーキは、そうたいしたものではないだろうと予想していた。
不器用ながら懸命に作りましたというような、いたいけで小さなカップケーキとかが付くのかと。
いやいや、お店で売ってるようなチーズケーキじゃないですか。
そのうえ、ホイップでデコレーションまでされている。
それでケーキセット390円っていうのは、コーヒー単品300円なのだから、このケーキ90円なのかよ。
ゴシックだ。









いやいや店頭に“ケーキセット390円”って書いてあったけど実際は690円くらいじゃないのか。
うん、それでもいい……というか、そうじゃないとおかしいだろうと思ったが。
伝票に390円って書いてあるし、実際に会計をお願いしたら390円だった。



ゴシックだ。



<初回投稿:2022年10月31日>
大阪駅前第2ビル地下2階の、割とすみっこの方にひっそり存在する喫茶店「ジャマイカ」。
なんかすんごく雰囲気のある外観だなぁと惹かれていたが、そのうち行ってみようと後回しにしていた。
なんかね、ずっとそのまま店は在り続けそうな、謎の安定感が漂っていて“まだ大丈夫だろう”みたいなね。









角にあって、入り口がある側も趣き深いが、逆サイドもクラシカルで優美な意匠。
全体的に古びてはいても上品さがあるが、店先のメニューは、ぞんざいに手書きされ優美とは言い難い。
が、なんか安いね、昭和の値段ですかっていう、安さ。









さらにコーヒーの安さに、ちょっと驚き。
いまどきコーヒー300円って。
いや、コンビニのコーヒーとかと較べちゃダメよ、それと全国チェーンのカフェとも較べちゃダメよ。
個人経営と思われる喫茶店で、コーヒー300円ってちょっとない安さよ。
いかに大阪の喫茶店文化が豊潤であっても、ここまで安いのはそうそう見かけない。

その安さとは次元の違う品格とゴージャスさの、ドア開けた辺りの空間。
だいぶ経年は感じるけれど、品位は失っていないという感じ。



店内は、ほぼほぼ席が埋まって盛況だった。
けっこう老齢の方がやってらっしゃる店なんだね。
フロアを仕切るのはママさんだろうか、まぁお年は召してらっしゃるが、アクティブだ。









席に案内されて、コーヒーとホットケーキをお願いした。
ホットケーキは、えらくファンシーなプレートに乗せられて提供された。
シロップとバターで、という昔ながらの喫茶店のホットケーキ。









少しお客さんがはけてから、ちょっと店内の写真を。
椅子、いいねこういう椅子。
やはり経年は多少……いや正直にだいぶ劣化を感じはするが、それでも品が良いって思うな俺は。
壁の、なんかよく意味のわからん金属のオブジェも、なんか惹かれるよ。



気品とかゴージャスさと、年を経ることで劣化することの残酷さの、アンビバレントな美しさがあると思うよ。
とか言うと、言い過ぎかもしれないけれど。
この店の開業当時の、眩いほど美しく気高かったであろう姿を見たかった気もするし、いや今でこそだ、とも。
総じて、とても魅力的な空間だ、この店は。
そしてそれらを、ぶち壊しにしているのかもしれない、ずーっと何かしら喋ってるママさん……。
いやいやいや、その存在も、この空間の魅力を構成するための重要な要素だろう。



また寄りたい、この店の魅力は、もっと掘ってみたい、と思った。



この店に立ち寄ったのは2022年10月27日
↓「食べログ」での店舗情報
ジャマイカ喫茶店 / 北新地駅東梅田駅西梅田駅