三年坂通り、でも安政町じゃなく住所的には中央区下通になるかな。
人気のある居酒屋「ねぎぼうず」がある通りで、「南酒店」の向かいに「よりみち」という店がある。
だいぶ前にも行ったことがあって“これはないわぁ……”と思った店なんだが、なにか良い変化が起こっているかもしれないという可能性と性善説に賭けて立ち寄ってみた。
ところで、俺は行った飲み屋すべてをブログに書いているわけではない。
なんだか書きようのない箸にも棒にもかからない店というのもあるから、そういうのはスルーしている。
それに俺だって、良いところがある飲み屋のことを書いてるほうが楽しいから、ちょっと良いところが見いだせない店のことは書くのが面倒でスルーってのもある。
さて「よりみち」には、良いところなど一切まるで見いだせなかった。
だから黙殺したいとも思うが、あまりに酷いで逆にブログに書いてるというわけです。
いろんな飲み屋に行ってみようという前向きなチャレンジャーが、これを読んでくれて「よりみち」はやめておこうと回避してくれると良いかなと思って。
いやでも、いろんな飲み屋に飛び込んでみて、たまに“あいたたた!”って目にあうのも酒飲み経験値を高めてはくれるけどねぇ。
熊本は立ち飲みの店が数えるほどしかない、数えるのに両手の指は必要のない立ち飲み砂漠だ。
俺が「よりみち」に初めて立ち寄ってみたのは、立ち飲み砂漠の熊本にあって珍しく看板で立ち飲みを謳っていたからだ。
今でも看板に“立ち呑み”と書いてあるし、屋号にも“Standing”と書き添えてある。
が、ぜんぜん立ち飲みじゃねぇから。
まったくもって立ち飲みじゃない。
そのことは既に把握していた。
今回、改めて“これはひどい”と思ったのは、別の件だ。
ビールを注文したら、キリンラガー瓶があったから少し感心した。
以前に行ったときは、確か生ビールと偽って発泡酒を出していたし、瓶ビールはなかったように記憶している。
それからしたらキリンラガー瓶を置いてるだけで、かなり感心してしまった。
そこまでは良かったが、サクっと飲んで会計をしてもらうと、800円だと言われた。
思わず“800円?!”と驚きの声が出てしまった。
驚きつつ呆れつつ、ちょっと虚をつかれての間抜けな声が出てしまった。
ビール中瓶に800円?!
なんだその価格設定。
ありえねぇよ、田舎のボッタクリスナックかよ。
最大限に好意的に解釈しようと努力すれば、ビール中瓶500円とチャージ300円か?
まず中瓶500円ってのは高過ぎるし、そしてバーのような空間演出もなく居酒屋のようにお通しがでるでもなく乾きものさえないのに300円ってなに?
と、こういうこと書いてると“その場で言わずにネチネチ書き込みしてるヘタレ乙”とか“顔真っ赤だぞ負け犬”とか言われるんだと思うけど。
もうね、なんか唖然としてしまい、なんか怒るとかじゃなく信じられない気持ちで、だってそうだろ客商売なんだからリピートが欲しいはずボッタクリみたいな価格設定では結局は自分の首を絞めることになると理論的に考えればビール中瓶一本で800円払わせることに何らメリットはないと理解できないことが理解できない……な…何を言っているのかわからねーと思うが俺も何をされたのかわからなかった(ポルナレフ)。
なにか関わってはいけない気持ちになって金を払ってサッサと店を出た。
しかし、こんな店にも常連客がいるんだよなぁ。
ああ、俺が一見の変なオッサンだから、ふっかけたのかな。
いや、むしろそのほうが理解できるな、常連には当たり前の商売をしていて固定客で店が存続できている、一見はどうでもいいという方針かと考えたほうが、まだ理解できる。
わけのわからない価格設定の店に、わけもわからず喜んで金を払って常連になってると考えるほうが、闇が深い。
もう恐ろしいから、もう金輪際近づかないようにしよう。