近鉄南大阪線の河内天美駅最寄りで仕事が発生し、仕事が終わると駅近辺で飲んでいた。
やがて巡る店も尽きて、隣の矢田駅に足を延し、またさらに隣の針中野駅へ。
針中野で飲んだことは過去にあるが、行ったことのない店を探し求めてみた。
夜に浮かぶ佇まいが素敵な「西村酒店」。
店内のお客さんと目が合っちゃいそうで、正面の写真は撮ってないが、このアングルだけで魅了された。
サッポロラガー瓶があって嬉しい。
この日もう3軒目で、1軒目で既に瓶ビールを飲んでいるからいつもならもはや瓶ビールは飲まないのだが。
ここでは瓶ビールいっときたい、という感情を湧かせる店内だった。
なんというか、立ちカウンターの天板の、経年で艶を失い使い込まれた感じが、ここは瓶ビールだ、と。
いい感じに雑然として、棚とかキャビネットとか古びているのも良いし、壁が合板なのも良い。
すべからく俺の大好きな“昔ながら”という趣きに溢れている。
こういう店では、背筋を伸ばして瓶ビールをやりたくなるのだ。
大ママとママでやってます、という様子。
けっこうお年を召しておいでの大ママと、ママさんが並んで椅子に腰掛けているのが良い。
立ち飲みだからって店の人までずっと立ってる必要なんかないし、ご高齢であれば尚更だ。
俺にとっては残念なことに禁煙だったが、じゃあサッサと撤収しようとは思わなかった。
別にフレンドリーに迎えてもらい居心地が良かったとかはないが、この空間にはもうちょっと居たい。
そう感じたので、ビールを飲み干して日本酒もいってみようと思った。
じゃあ、アテを何かお願いしようか。
玉子焼きをお願いしたら、大ママがすっくと立ち上がった。
あら、てっきりママのほうがやってくれるのかと思ってたので意外。
しばらくして焼きたてで提供された卵焼きは、形も彩りもキレイなもので、旨かった。
しっかり味付けされていて、ほんとこれ酒のアテに良いよねっていう玉子焼き。
旨くて日本酒が進んだ。
なんか、外観も店内の空気感も、素敵だった。
そうそう針中野に行く機会もないのだが、是非また再訪できたらなと思った。
この店に立ち寄ったのは2023年03月09日
「西村酒店」大阪市東住吉区針中野3-7-16