ずっとこの日を待っていたという熱望の旅ではなくLCCのバーゲンチケットが買えたからという理由で、かつ仕事の休みと噛み合わずに日帰りで綿密なレジャープランもなく、沖縄。
ま、フラっと行って帰ってきちゃう感じが逆に贅沢な気もするなと自分を納得させ、さて行くならどう楽しもうかと考えて、とりあえずステーキを食おうと決めた。
そんなこんなで、モノレールを美栄橋で降りて20分ほど歩いての「ピッツバーグ・フォーラム」。
他にもアクセスが楽な店はあったが、せっかくだからアメリカ統治下の面影が残るステーキハウスに行きたかった。
店のエンブレムがかっこいいね。
ここって1962年からやってるのか、俺が生まれる前じゃん。
これは間違いなく“当時の沖縄”の空気を残す店なんだろうなと期待が高まる。
店にたどり着いたのは、もうやがてランチが終了するという時刻だったので、客ははけてしまっていた。
インテリアは控えめに豪奢というか、時代を感じる古さもあるが上品かつ可愛らしさもある。
丸みが美しい椅子と、その花柄のクッションなんか可愛いよね。
年代物のジュークボックスがあって、電気が通って稼働中なのが嬉しい。
曲は古き良きアメリカの名曲、その日本人歌手の日本語カバーが用意されていた。
まずはビールだ。
初めて沖縄に来て、最初に飲むビールはやっぱりオリオンだろ。
この日は1月最終日で福岡は当然に冬の寒さだったが沖縄は20度近くの気温で、ここまで20分ほど歩いてきたからビールを渇望してた。
喉にスルスルと流れ込むオリオンビール、うまかったね。
ランチメニューからニューヨークステーキを注文。
スープに添えられたクラッカーをくだいて浸す。
サラダにはあらかじめドレッシングが。
しばらくして、熱く焼けた鉄板でステーキが。
まったくシズル感のない画像で恐縮だが、これぞ焼いた肉だなというジュージューとしたゴチソウ感があった。
このニューヨークステーキは200gとのことだが、数値から想像するより見た目の迫力がある。
焼ける肉の上で溶けるガーリックバターが嬉しい。
塩を振って食うと、満足の美味しさ。
そもそも日常でステーキを食わないからアテにならない感想だが、これが沖縄のステーキかという嬉しさがあって格別に美味しい気がした。
適度に噛みしめる“肉を食ってる”という満悦があったし、脂身を楽しむこともできた。
ナイフで切っては食い、ビールを飲むとき、オリオンってまったく肉の旨みを邪魔しなくてよくできてるなと思った。
ちょっとA1ソースも使ってみたが、これは俺にはダメだったな。
実はアメリカンな憧れからA1ソース自体も楽しみにしていたのだが、酸味が強くって好みじゃなかったわ。
ステーキと一緒にライスも来て、通常はライスかチャーハンが選べるとのことだったがランチ終了間近でチャーハンは切れてて普通のライスだった。
いやそもそもライスさえ欲しくなかったけどね、肉だけでいいよ。
食後にデザートが出て、コーヒーが付けられた。
デザートに焦がしたガーリックトーストってかわってるな、それとスコーンみたいなクッキーと甘いケーキ。
ここまでが含まれての1,350円って、やっぱ沖縄ってステーキが安く食えるんだなと実感。
帰り際にAサインを撮らせて欲しいとお願いすると、移転の際にどこかへいってしまったと。
なるほど現在の店舗は移転を経ているのか。
古い一軒家のステーキハウスを想像してたがビルに入ってて、店にたどり着いて“あら?”と思ったが、そういうことか。
Aサインの替わりに“1級”のサインを撮らせてくれて、これはこれでレアだなぁと喜んだ。
オールドアメリカンの名残を残す空間で、貸切状態でゆったりとステーキを味わうことができた。
俺としては観光的に楽しむことができた。
実は別のAサインな有名ステーキ店に行くことも検討してたが常時混雑しているとの情報を拾ってパスしてたんだ、うんこちらで正解だったなぁという嬉しさも感じたな。
↓「食べログ」での店舗情報
ピッツバーグ・フォーラム (ステーキ / 美栄橋駅)