<追記:2023年05月28日>
近くの「マヅラ」よりは頻度が落ちるが、ちらりほらりと再訪している「King of KIngs」。
金曜の夜に、ウイスキーを飲もうと立ち寄ったよ。
いやいや喫茶店でしょ、と思う人も少なくないかもだが、そもそも屋号がウイスキーの名前だ。
もっともそのKing of KIngsは今は生産されてないから、Old Parを専門に出す店になっている。
ロックでいただきます、最初の一杯にだけチョコが付いてくる(チャージ200円)。
店内にピアノがあるのだが、この夜に初めてピアノが演奏される場面に出会すことができた。
飾りじゃなかったんだなぁ、ピアノの生演奏を聴きながらウイスキー飲むのって贅沢な気分だなぁ。
まぁピアノ演奏がなくとも、内装だけでも贅沢な気分になれる店である。
ステンドグラスに目がいくが、素敵な曲線の椅子とセットで視界に入れたほうが絵になる。
美しいね。
<追記:2019年04月16日>
この店に初めて行ったとき、バーカウンターがあるほうの入り口から入ってしまい困惑した。
素敵な内装の喫茶フロアを目当てに行ったから、間違って違う店に入ったかと思ってしまったわけだ。
そのあと、お目当ての空間を堪能してから、次はバーカウンターのほうにも行ってみたいと思った。
沢山のボトルが並ぶ様子は、絵になる。
無機質な美しさがあり、かつ覗き見える喫茶フロアのステンドグラスがアクセントになっている。
屋号として冠するウイスキー「King of Kings」は今はもうないから、オールド・パーを。
満足した。
<初回投稿:2018年02月07日>
大阪へ行くたびに飲み屋リストを作ってハシゴ酒を繰り広げるのだが、今回は飲み屋だけでなく2軒の喫茶店に是非とも行きたいと思っていた。
うち1軒は大阪駅前第1ビルの地下1階「マヅラ」で、もう1軒がこちら。
やはり大阪駅前第1ビルの地下1階にある「King of Kings」。
ビル内に掲示された案内マップを参照し、上の画像のドアへと辿り着いた。
なんだか違う……という気がした。
どういう店かネットで情報を拾って行ってみたいと思ったわけなんだが、その事前知識と違ってここは……バーじゃないかと思った。
立派なバーカウンターがあり、バックバーにはウイスキーの瓶が並んでいた。
戸惑う様子の俺に、きちんとした身なりと振る舞いの若いバーテンダーが、あちらのスペースへと案内してくれた。
これだ、この空間だ。
この、洗練されたレトロモダン。
ここに来たかったんだ。
1970年代に俺はまだ子供だったが、その頃の洒落た大人たちが集ったであろうセンスの良い社交場。
ここで言う大人とは現実のそれではなく、テレビの洋画劇場で見たスパイアクション映画や、やはりテレビの海外ドラマに登場した大人たちということになる。
(まったく余談のくせに具体的に言っちゃうとジェームズ・コバーン主演の映画「電撃フリントGO!GO作戦」「電撃フリント アタック作戦」でありロジャー・ムーアとトニー・カーティス共演のテレビドラマ「ダンディ2 華麗な冒険」である)
そういう憧れ、その世界観の中に、いま自分がいるという感慨を覚えた。
モダンでゴージャスで、キッチュでキュートな空間。
良かった、この店に立ち寄ることができて良かった。
フロアに並べられた椅子のカタチの美しさ。
無彩色の椅子に2種類のビビッドな色のクッションを交互に配置する構成の美しさ。
幾何学的なパターンのようでいながら手作業の温もりも感じさせるステンドグラスの煌めき。
無機質なマテリアルながらフォルムの優雅さで優しく空間を引き締めるパーテーション。
俺はもう、うっとり。
優美なのは、空間だけではない。
席にも着かずアホみたいに写真を撮ってたいたら、レトロな落ち着きのあるキュートなデザインのワンピースを着こなすマダムが、そちらにはピアノもあるのよとアテンドしてくれた。
マダム……いやミストレスとお呼びするのがふさわしい素敵な女性が、こちらの空間を見守っている。
コーヒーを飲んで落ち着こう。
メニューは昔のLPレコードのスリーブみたいな紙質で、これまた良い。
コーヒー500円、深みがあって酸味も感じる美味しいものだった。
ここではウイスキーも飲める。
創業当時はブレンデッドスコッチのキングオブキングスを専門に扱っていたんだなぁ。
それで屋号がね、と納得した。
残念ながら今は飲めないとのことだったが、ストーンジャグのボトルは飾ってあった。
現在はオールド・パーを提供している。
昭和の頃はオッサンが憧れる舶来ウイスキーだったよね、いつか出世したら飲みたいって願うようなね、という印象しかなかったオールド・パーだが。
あれ、美味しいじゃないか、と嬉しい驚きがあった。
予想外に美味しかったので、遅れて合流した友人とロックで水割りでと杯を重ねた。
酒が入って改めて店内を見渡すと、意外とこのフロアには喧騒も似合うかもしれないと感じた。
たとえば、売れっ子の作家先生が女性をはべらかしてパイプをふかしながら“ガッハッハええがなええがな”とお大尽、というようなシーンも脳裏に浮かんだ。
帰りは、こちらの出入り口から。
ステンドグラス、外から見るとこうなのか、灯りを透過してない様子もクールでいいねぇ。
すっかり魅了されたなぁ。
こちらの「King of KIngs」、同じフロアにある「マヅラ」の姉妹店とのことで、場所も近い。
この2店があるだけで、大阪の梅田は喫茶店の聖地だなって思ってしまう。
次の機会、「マヅラ」でジョニ赤を飲んで「King of KIngs」でオールド・パーを飲むっていうハシゴをしてみたいもんだなと思った(それはもう喫茶店の使い方じゃないな)。
↓「食べログ」での店舗情報
King of Kings (バー / 北新地駅、西梅田駅、梅田駅(阪神))